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2024.02.01 10:00

トヨタやソニーも出資、「子ども向けAIロボット」は単なる玩具を超える?

(C)moxierobot.com

昨年12月上旬、サラ・ガルヴァンは、「Miko Mini (ミコ・ミニ)」と呼ばれる99ドル(約1万4500円)のロボットを娘たちの教育に役立てようと思って購入した。このロボットには、独自開発の人工知能(AI)モデルと、OpenAIの大規模言語モデルであるGPTが組み込まれており、娘たちは算数の問題を解いたり、お姫様のお話を聞いたりしているとガルヴァンは話す。「このロボットは、子どもの知的好奇心を広げるのに役立ちます」

かくれんぼのようなゲームもできるMikoは、玩具市場で近年増えているAIロボットの一種だ。このカテゴリには、一般的な質問に答えたり自然な会話を楽しむことが可能な99ドルのAIぬいぐるみ「Grok(グロック)」なども存在する。

さらに、感情面のサポートを目的とした199ドル(約2万9000円)のかわいい鹿の赤ちゃん「Fawn(フォーン)」や、本格的なマインドフルネスのエクササイズを提供する799ドル(約11万7000円)の「Moxie(モクシー)」などもある。これらのロボットは、子どもたちのコミュニケーション能力を向上させ、自分の感情に対処する方法を教えるように設計されている。

Mikoの意図する機能のひとつは、「子どもたちの社会的・感情的な幸福を育むことにあります」と、同社のCEOで共同創業者のスネー・ヴァスワニは話す。彼は2015年に会社を設立し、2017年にMikoの最初のシリーズを発表した。

同社は、これまで100カ国以上で約50万台のデバイスを販売し、2024年3月期の売上高は5000万ドル(約73億円)を超える見込みだという。データプロバイダーのPitchbookによると、ムンバイを拠点とするMikoは累計5000万ドル以上を調達しており、直近の評価額は約2億9000万ドル(約425億円)だった。

このロボットは、学校のカリキュラムや書籍、オックスフォード大学出版局のようなパートナーのコンテンツから提供されたデータに基づいて訓練され、顔認識や音声認識、自然言語処理などの独自のテクノロジーを駆使して構築されている。Mikoはまた、さまざまなアクセントを検出し、販売される地域に合わせた教育コンテンツを提供するようにプログラムされている。同社はまた、ディズニーやパラマウントのようなメディア大手とも提携し、彼らがMikoでコンテンツを公開できるようにしている。
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編集=上田裕資

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