ベニオフは、達成不可能な企業寄付を提唱しているわけではない。実際、利益の1%を手放すことは可能だ。しかし、そのシンプルな寄付が残すレガシーは大きい。
あなたや会社にとって可能な範囲にとどめることだ。レガシーは一日にしてならず。1つのイベントや1つの寄付で大きな影響を与えることを考えるのではなく、持続可能な企業方針をつくるにはどうすればよいかを考えよう。
3. 周囲の人々を力づける。
米カリフォルニア大学アーバイン校の研究者は最近、周囲の人々に力を与えること(エンパワメント)の影響についての論文を発表した。エンパワメントは、意欲的で生産的な従業員を生み出し、従業員を「即戦力」に変える。他者に力を与えることで、1つの使命に一丸となって取り組むチームが生まれる。レガシーを築き始める上で、それを実行するチームの力に勝るものはない。そしてそれは、あなたが考えるよりはるかに簡単なことだ。周りにいる人たちをよく理解し、彼らが成功するのに必要なツールを提供しよう。彼らのスーパーパワーを毎日使ってもらおう。そして、感謝の気持ちを伝えよう。統計によれば、「認められること」は、従業員にとって最も重要な動機付けとなる。
離れたところから見ると、レガシーを残すことは、気が遠くなるような難事に感じられるかもしれない。しかし、そうとは限らない。前例に従ってみよう。お金であれ、時間であれ、その他の社会貢献であれ、1%だけ寄付してみよう。多くの人の生活を向上させるプログラムをつくろう。
2024年が始まった今、自分自身に問い掛けてみよう。自分はどのように記憶されたいのだろうか? と。それが、新年を走り出すためのスタート台となる。
(forbes.com 原文)