キャリア

2023.12.18

一代で財を成した富豪が実践する10の習慣

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スイスの金融大手UBSとクレディ・スイスによる年次報告書「グローバル・ウェルス・レポート」2023年版に基づけば、米国は世界で最も資産家の多い国で、純資産が100万ドル(約1億4000万円)を超える富豪は推定2270万人に上る。億万長者の大半は一代でのし上がった人たちで、勤勉さ、教育、投資の合わせ技で富を築いてきた。

富の専門家で作家のティム・コーリーは長年にわたり、何百人もの富豪にインタビューを行い、その習慣や考え方を学んできた。

コーリーの調査によると、億万長者の20%は、中流階級の収入を得ていた30歳代半ば~後半に、倹約を実践し、収入の約2割かそれ以上を定期的に貯蓄・投資することによって財を成した。

約28%の億万長者は、ハイリスク・ハイリターンな賭けに出た結果、富を手に入れた。こうした人々が選ぶ道はプロのスポーツ選手、ミュージシャン、起業家、俳優などで、ほとんどは成功しないが、成功した人は大出世する。その平均純資産は740万ドル(約10億5000万円)だ。

30%余りの人々は、会社勤めで出世階段を上り、企業幹部になるという旧来のルートをたどって億万長者になった。重役に昇りつめた22年後に、平均年収340万ドル(約4億8000万円)を稼いでいる。

億万長者への道

経済的な成功を収め、長きにわたって富を築くカギを握るのは、長期的な投資や身の丈にあった生活など、賢い金の使い方だ。

キャリアで成功を収めた人は、レジリエンス(回復力)に非常に優れている。打ちのめされても立ち直ることができ、拒絶されても乗り越えられる精神的な強さがあり、否定ばかりしてくる人を見抜く感情的知性を有し、誰も信じてくれないときでも自分を信じ抜ける。成功した人々は、世間に認められ、富を得て、実入りのよいキャリアを築く前に、失敗を乗り越えている。

億万長者が実践している10の習慣

1. 慎ましい暮らし

富豪の多くは慎ましく暮らし、贅沢なライフスタイルや、わかりやすい散財で富を誇示しない。普通の車に乗り、労働者階級の多い地域に住んでいることもある。

2. 倹約が肝心

富豪に共通する特徴の1つは、倹約だ。出費には慎重で、買い物をするときは価値を重視し、不要な借金を避ける傾向がある。

3. 投資は賢明に

富豪は一般的に、短期的な支出よりも長期的な投資を優先する。株式、債券、不動産への投資を通じた資産形成に努める。

4. 身の丈に合った生活

多くの場合、富豪は収入よりも支出を少なくし、貯蓄や投資の余地を残す。経済的に無理をしなければならないことは避ける。

5. 起業家精神

富豪の多くは、起業によって経済的な運命を切り開いてきた経営者や自営業者である。

6. 教育と勤勉さ

教育、勤勉さ、キャリアへの献身は、長期にわたって資産を築く上で重要な要素だ。

7. 資金流出を避ける

富豪は、慰謝料の高額な離婚、成人した子どもへの経済的支援、住宅への過剰支出など、資金の流出には慎重な傾向がある。

8. ネットワークと人間関係

協力的な人間関係や相談相手のネットワークを構築することは、キャリアの成功と資産形成に極めて重要である。

9. 金融リテラシー

富豪は金融リテラシーが高く、投資、税金、個人資産管理に詳しい傾向がある。

10. 次世代に価値観を伝える

富豪の多くは、わが子に経済的責任の大切さを教え、勤勉さと倹約の価値観を身につけさせようと努めている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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