毎年アーティスティック・ディレクターを招待するのもComplexConの特徴だ。私が初めて訪れた2018年はアーティスト村上隆が米国ミュージシャンのファレル・ウィリアムズと共同ディレクションをしていた。今年はストリートブランドの大注目株Cactus Plant Flea Market(CPFM:カクタス・プラント・フリー・マーケット)がディレクションをしていた。
ロングビーチのコンベンションセンターに集まる参加者はストリートカルチャーを愛するGenZが多く、みんな思い思いのファッションをして遊びにくるので来場者を観察するだけでも面白い。スニーカーヘッズはじめ、ファッションに敏感な若者が一堂に集まるイベントとしてはユニークな存在なので、ブランドアウェアネスを高めることを狙った企業出展も見られる。今年はTOYOTAがワークショップブースを出展していた。デザイナーを目指す人向けのワークショップで、私もその中の一つであるファッションデザイナー向けワークショップに参加させてもらった。
2018年から定点観測イベントとしてComplexConに参加しているのだが、毎年、人気のブランドや、来場者達が語っていることから時代を読み取っている。今年感じたものをいくつか列挙していく。