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2023.11.22 12:00

OpenAIの新CEOの人物像と「効果的利他主義」の謎めいたつながり

エメット・シアー(Photo by Eoin Noonan /Web Summit via Getty Images)

「効果的利他主義」のコミュニティ

シアーは、アルトマンの解任に影響を与えたと一部で非難されている「効果的利他主義」のコミュニティに所属している模様だ。効果的利他主義は、シリコンバレーで近年ますます力を持つようになった哲学で、世界の問題を解決するために富を戦略的に使うことを提唱している。
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この思想は、2000年代後半にオックスフォード大学の哲学者であるトビー・オード教授によって広められ、2015年に生命倫理学者のピーター・シンガーが出版した著書「The Most Good You Can Do(あなたが世界のためにできるたった1つのこと)」によって広く知られるようになったとされる。

効果的利他主義の最も有名な支持者としては、FTXの創業者であるサム・バンクマン=フリードが知られている

効果的利他主義のコミュニティは、世界をより良いものにすることを目指しているが、今年2月のタイム誌の記事によると、彼らのうちの何名かは、コミュニティ内の女性から性的虐待やハラスメントで告発されていた。
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シアーは、9月に効果的利他主義の団体と提携する市場予測プラットフォームのManifoldがカリフォルニア州バークレーで主催した会議「Manifold 2023」に登壇し、AI時代の信頼と証拠の未来について講演していた。

OpenAIの取締役会メンバーであるヘレン・トナーやターシャ・マコーリー、アダム・ダンジェロらはそれぞれ、効果的利他主義とのつながりを持つが、現在も彼らがそのメンバーであると認識しているかどうかは不明だ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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