ケプラー385
はくちょう座の方向約4670光年の距離にある、太陽ほどの大きさの恒星「ケプラー(Kepler)385」は2014年当初から、複数の惑星を持つのではないかと考えられていた。米航空宇宙局(NASA)のケプラー(Kepler)宇宙望遠鏡の観測データに現れていたのだ。今回の最新分析により、7つの惑星の存在が確認された。7つはすべて地球より大きいが、海王星より小さい。主星から最も近い2つの惑星は岩石質で、薄い大気がある可能性がある。
だが、NASAによると、7つの惑星はすべて、主星から受ける単位面積当たりの放射熱が、太陽系のどの惑星よりも高いという。これは、複数の惑星を持つ恒星系としては初めてのことだ。
高精度のリスト
科学誌The Planetary Science Journalに掲載される、今回の研究をまとめた論文の筆頭執筆者で、カリフォルニア州シリコンバレーにあるNASAのエイムズ研究センターのリサーチサイエンティスト、ジャック・リサウアーは「ケプラー望遠鏡で発見された惑星候補とその性質を記載した、これまでで最も高精度のリストをまとめた」と説明する。「NASAのケプラーミッションは、既知の系外惑星の大半を発見しており、今回の最新カタログによって、天文学者らはそれらの系外惑星の特徴についてより多くのことを知ることができる」ケプラーの遺産
ケプラー宇宙望遠鏡は、ハビタブルゾーンに地球サイズの惑星がある天の川銀河(銀河系)の恒星の割合を推算するために、20万個近くの恒星を観測した。ケプラーミッションは2009~2018年に2662個の系外惑星を発見した後、技術的な問題が原因で運用を終了した。だが、科学者らは今後もその観測データを長年にわたって利用し続ける見込みだ。NASAによると、存在が確認された太陽系外惑星は5500個以上に上っている。
(forbes.com 原文)