働き方

2023.10.27

職場での「陰口、沈黙、皮肉」といった受動的攻撃行動に対処する5つの方法

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嫌味な同僚と付き合ったことがあるだろうか? あるいは、同僚にフィードバックを求めた後で、陰でこそこそゴシップやうわさを広められたことはないだろうか。現在米国人の70%が、職場でかつてないレベルの受動的攻撃行動(passive-aggressive behavior)に直面している。これは、Go1が委託し、OnePollが実施した研究によるものだ。2000人の被雇用者を対象とした調査では、69%が職場の問題として認識していることが判明した。さらに、回答者のほぼ半数(48%)が、パンデミック以降このようなネガティブな行動が増加ししたと考えている。最も一般的な受動的攻撃行動には、同僚の陰口、恨み、沈黙、皮肉、不誠実などがある。

受動的攻撃行動は、対面はもちろん電子メール、テキスト、Slack、その他の即時メッセージングチャンネルを通じても起こりうる。「静かな解雇(Quiet Firing、窓際に追いやること)」や「静かな退職(Quiet Quitting、必要最小限の仕事しかしないこと)」といったある種の職場の傾向を、困難な職場環境に対処する受動的攻撃行動とみなす人さえいるかもしれない。

この行動の増加の一因として、リモートワークの増加が挙げられる。直接的な対立を避けようとすると、直接対面でコミュニケーションを取る必要がないときに、微妙な皮肉を表現する方が簡単だ。また、もう1つの理由として、従業員が地理的に分散して、企業が企業文化を再構築するのに苦労している点が挙げられる。

受動的攻撃行動を放置すると、有害な職場環境、ストレスレベルの上昇、生産性の低下を招きかねない。ここではこの悪循環を断ち切るための、健全な対処法を5つ紹介しよう。

1. 微妙な兆候を探る

受動的攻撃行動は、その性質上、微妙なものであることが多い。たとえば同僚が重要なプロジェクトの情報を「忘れて」送って来なかったり、あなたを無視するような行動を取ったら要注意だ。その他の兆候としては皮肉、陰口、先延ばし、締め切り破りなどが挙げられる。その行動が一度や二度なら、害はないかもしれない。しかし、時間が経つにつれてパターンが露わになっていくのなら、それに正面から対処すべき時だ。

2. 直接対処する

同僚や従業員が受動的攻撃行動をしていることに気づいたら、直接対処しよう。対面で話す時間を設定し「あなたは……」という言葉を使うのは避けよう。そうすれば、相手は攻撃されたと感じて身構えることはない。「あなたは……」という代わりに、具体的な例を挙げて、行動がチームに与える影響を説明しよう。落ち着いて、彼らの味方であることを伝えよう。多くの場合、本人は自分の行動とそれが組織に及ぼす影響を認識していない。
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翻訳=酒匂寛

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