ヘルスケア

2023.09.03 13:00

自分の「イライラを相手にぶつけてしまう」受動的攻撃性を確認する21の質問

安井克至

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Behavioral Sciencesに掲載された最近の研究は、捉えにくい受動的攻撃性(不満を態度や行動で間接的に相手にぶつけて攻撃する心理状態)の心理学的な特性を理解するためのより良い方法を提案している。韓国・三育大学校の心理学者、リム・ヨンオクとスー・キュンヒュン率いる研究チームによると、受動的攻撃性は、区別可能だが重複する3つの傾向から成っている。

・嫌悪対象者に対する「批判を誘発」する傾向
・嫌悪対象者を「回避あるいは無視」する傾向
・嫌悪対象者を、しばしば不正な方法で「妨害」する傾向

「暴力が厳しく禁止されている現代社会では、人は他者に対する敵意を言語的に恐る恐る、あるいは非言語的に表現する間接的攻撃に頼ります」と論文の著者らは述べている。「このタイプの攻撃性は間接的な敵意、間接的な攻撃性あるいは受動的攻撃性として知られています」

受動的攻撃性に当てはまるタイプの行動については、大半の人が概略を理解しているが、その種の行動を測定する標準化されたツールは、これまで科学文献の中に見つかっていなかった。

独自の受動的攻撃性のスケール(Passive Aggression Scale)を作るために、リムとスーは心理学、人間行動学、カウンセリングなどの経歴を持つ専門家たちを集めて、受動的攻撃性に関する一連の自由回答形式の質問に答えてもらった。研究チームはその回答に基づき、受動的攻撃行動のさまざまな側面を説明する文のリストをまとめた。

次に、多数の被験者を集めてそれらの文に答えてもらい、その他の調査項目にも記入してもらうことで、どの記述が最もよく受動的攻撃性の体験を表しているかを決定した。
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翻訳=高橋信夫

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