ツイッターの元幹部らも出資
Linearは、2019年4月にプロジェクトを発表後、テストユーザーから大きな需要を獲得し、同年11月にセコイア・キャピタルが主導したシードラウンドで420万ドルを調達した。同ラウンドには、インデックス・ベンチャーズや、Figmaの共同創業者であるディラン・フィールド(Dylan Field)やEnvoy創業者のラリー・ガデア(Larry Gadea)などのテック企業の創業者が参加した。その1年後、LinearはシリーズAラウンドで1300万ドルを調達した。このラウンドもセコイア・キャピタルが主導し、他にはストライプのCEOのパトリック・コリソン(Patrick Collison)、元ツイッター幹部のディック・コストロ(Dick Costolo)とアダム・ベイン(Adam Bain)などが参加した。
Linearは、営業やカスタマーサポートにほとんど投資してこなかったが、それでも現預金残高はこれまでに調達した1700万ドルを上回る。同社は、5月にストライプとノーションで幹部を務め、直近ではベンチャーキャピタルのFirst Roundのパートナーだったクリスティーナ・コルドバ(Cristina Cordova)をGTM(Go-To-Market)の責任者に採用した。
コルドバによると、月次収益が伸びている主な要因は、既存顧客がより多くの従業員をサブスクリプションに加入させていることにあるという。同社は新たに調達した資金を活用し、収益が拡大している顧客を支援するチームを補強する計画で、利益を犠牲にしてもマーケティング費用を増額する可能性があるという。
大手企業を顧客に獲得する取り組みは、まだ始まったばかりだ。Linearの顧客リストの中で、最も規模が大きい企業の1つは、フィンランドのモバイルゲーム会社でテンセント傘下のスーパーセルだ。今後、Linearは製品の構想から開発、リリースに至るまで、より多くのツールを提供したいと考えている。
(forbes.com 原文)