結局のところ、Google Workspaceの顧客からのフィードバックによれば、FigJam、Lucidspark、Miroといったサードパーティ製のホワイトボードソリューションの方がより役に立ったということだ。
これらのソリューションは、無限のキャンバスサイズ、利用目的別テンプレート、投票などの機能を提供し、ユーザーの支持を得ている。これからグーグルは自社のソリューションに代えて、これらの企業とより緊密に協力し、Google Meet、ドライブ、カレンダーといったワークスペースサービスを、各社の既存プラットフォームにさらに統合していく予定だ。
同社はまた、ワークスペーススイートの中核にあるコラボレーション機能の強化に注力することを目指している。
グーグルはそのブログ投稿で、Jamboardのプロジェクトやデータを他のホワイトボードツールへ移行する支援やリソースを提供して、Jamboardユーザーのスムーズな移行を助けることも明らかにした。ブログではFigJam、Lucidspark、Miroが、推奨されるサードパーティの選択肢として取り上げられている。
プロセスを円滑にすすめるために、グーグルはJamboardを段階的に廃止していく方法を説明している。
2024年10月1日以降、アプリは読み取り専用になり、ユーザーは新しいボードを作成したり、既存のボードを編集したりできなくなる。ユーザーは2024年12月31日までにJamファイルをバックアップしなければ、以降アクセスはできなくなり、関連データは永久に削除される。グーグルは、FigJam、Lucidspark、Miroへ向けてのJamデータの移行について明確なガイダンスを提供することを約束しており、わずか数クリックで終わる簡単な移行プロセスを約束している。
アプリの廃止と同時に、グーグルは会議室用ディスプレイJamboardハードウェア(標準価格5000ドル)のサポートも終了する。2024年9月30日以降、このハードウェアはソフトウェアアップデートを受けられなくなり、ライセンスサブスクリプションも同時に失効する。その結果、55インチJamboardデバイスは2024年10月1日に寿命を迎えることになる。
わずか数年でJamboardを廃止するというグーグルの決定は、市場で優位なポジションを獲得できない製品へのサポートを取りやめがちな同社の方針を反映している。この取り組みは2016年に開始され、当時はマイクロソフトのSurface Hubの対抗馬と目されていた。グーグルは教育機関や企業にかなりの数の端末を販売することができた。実際、ツイッターが行ったオークションでは、ホワイトボードの個別出品が100件もあり、そのほとんどが未使用でオリジナルのパッケージのままだった。
55インチのJamboardデバイスは、パンデミック中には多くが閉鎖されていたオフィス環境向けに設計されていたため、グーグルはこれらのデバイスの価格を50%引き下げていた。
(forbes.com 原文)