教育メタバースで不登校支援 レノボとDNPが「居場所・学び」を提供

バーチャル・ラーニング・プラットフォーム

東京都の公立学校では、日本語の指導が必要な児童・生徒が約5千人、不登校の児童・生徒が約2万2千人存在するという(2021年度)。

レノボ・ジャパン(以下レノボ)と、大日本印刷(以下DNP)は、東京都がこうした児童・生徒にオンライン仮想空間を活用して居場所や学びの場を提供する「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム」*の事業プロモーターに選定された。

両社はともにメタバース空間を活用した新しい教育機会の創造や、探究的な学びの広がりを目指しており、今回9月22日から順次運用されるこのプラットフォームに対し、プロジェクト管理を担当するJMCや多数のパートナー・有識者を交えて、3Dメタバースや教育コンテンツ、オンライン支援員等を提供していく。
* 2023年度は8自治体(新宿区、墨田区、渋谷区、中野区、杉並区、八王子市、狛江市、多摩市)および教育庁地域教育支援部生涯学習課所管の4カ所の「学びのセーフティネット」が対象。9月22日から順次運用開始
3Dメタバース内でのセッションや面談のイメージ

3Dメタバース内でのセッションや面談のイメージ

レノボとDNPが提供する3Dメタバースは、文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」で使用する情報端末等も含め、Webブラウザーで快適に動く。

両社によると、3Dメタバースではアバターや各種アイテム等の大きさや動きなどをリアルに体感でき、没入感が高くなるため、児童・生徒の参加意欲の向上につながる。また、児童・生徒は多様なアバターのリアクションによって豊かな表現ができ、臨場感のあるコミュニケーションが実現するとしている。

実績ある個別学習コンテンツと特別講座を提供

コンテンツには、実績豊富な教材・講座を揃えた。

小中高の各学校で一貫してブロックプログラミングからテキストコーディングまでのプログラミングが学習できるWeb教材「みんなでプログラミング」(レノボ)や、不登校対策支援の実績が多い小中学生向けWeb学習コンテンツ「デキタス」(城南進学研究社)。そして、高校生向けの教材としてすららネットの「すらら」、外国にルーツを持つなど日本語の指導が必要な児童・生徒向けに「すらら・にほんご」を提供する。

また、ECCによる日本語指導の特別講座を毎月開催する。
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写真=レノボ・ジャパン 文=宇藤智子

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