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2023.09.17 10:00

離婚最多は30代、子持ち層も。「関係更新」準備に賢者の1冊

itakayuki / Getty Images

夫婦関係に困難を抱え、離婚を考える母親たちが離婚前後に直面する具体的な問題と解決策のほか、離婚準備情報を盛り込んだ書籍、『プレ・シングルマザー手帖』が刊行された。

リワードローブ取締役であり、自身も30代で離婚を経験したシングルマザーである南部彩子氏に本書と本書を取り巻く状況を以下、ご解説いただいた。


「未成年の子供あり」の離婚は全体の60%弱

2022年9月に政府が公開した人口動態調査によると、2021年(令和3年)の離婚件数は18万4384組、年代は30代前半が多く、同居期間で一番多いのは5~10年、離婚件数に占める未成年の子供ありのケースは57.1%。

熟年離婚が増えている、子供がいると離婚しにくい、などのイメージがあるが、それも事実でありながら、統計上、離婚する人の中で見ると「結婚数年で子供がいる30代」が一番多いのだ。

「結婚数年で子供がいる30代」

この文字列からは、未来があって、明るく、幸せなイメージすら湧いてくる。

当たり前だが、離婚を見据えて結婚する人はいない。離婚する誰にとっても「自分が離婚するなんて思いもしなかった」という、人生プランになかった出来事だ。

想像してみて欲しい。

「結婚数年で子供がいる30代」で、未来は今の人生の延長にあると思っていて、離婚なんてどこか他人事と思っていた自分が、離婚の当事者となる。

離婚に向けて同じ理解とモチベーションで進んでいく夫婦は極めて稀だろう、どちらかが離婚を決意することで、離婚に向けた具体的なプロセスがスタートする。決意するのが夫な場合も、妻な場合も、即決な場合も、ずっと悩んで決める場合も、様々だ。

離婚を求められる側の胸の内は、「寝耳に水」から「やっぱりそうか」まで、こちらも様々。

混乱、憤り、悲しみ、怒り、不安、あらゆる感情が溢れ返り、相手が何を思っているのか、何を考えているのか、「自分が一緒に暮らしていた相手は異星人なのか?」などと思うほど分からなくなり、疑心暗鬼、暗雲低迷、悲傷憔悴。

そこから、何が起こるかご存知だろうか。

「離婚 子供」「離婚 お金」など、思いつくワードで検索して情報収集しようとするかもしれない。

前後を含む離婚プロセスは、調停や裁判があることくらいは知っているが、全体像はほとんど知られておらず、当事者になって初めて「何を見て、どこに相談すればいいかも分からない」となりやすい。
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文=南部彩子 編集=石井節子

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