気候・環境

2023.09.02 15:00

温室ガスとホッキョクグマ生存率の直接的関係を初確認 米規制実現へ前進

流氷の端で獲物を探すホッキョクグマ(Wolfgang Kaehler/LightRocket via Getty Images)

しかし2008年10月、当時の内務省法務官デービッド・バーンハートは、特定のプロジェクトによる温室効果ガス排出の影響を、産業革命初期から蓄積されてきた人為的な温室効果ガスの総排出量と区別できない限り、第7条に基づく検討は必要ないとの法的見解を示した。
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これにより内務省は、温室効果ガス排出が絶滅危惧種の生存に及ぼす影響に基づいて個別のプロジェクトを評価できなくなった。温室効果ガスを排出する世界中のプロジェクトと区別して、ある特定のプロジェクトの影響を立証する方法はこれまでなかったからだ。

だが、PBIの研究者たちはついにその方法を発見したと主張。今回の研究結果は、米政府がバーンハートの法的見解を撤回し、すべての新規事業の審査に温室効果ガス排出量の検討を盛り込むべき科学的根拠となると指摘している。

研究チームは、バーンハートの法的見解がホッキョクグマの絶滅危惧種指定を受けて出されたことから、この研究ではホッキョクグマに焦点を当てたと説明。研究結果は他の絶滅危惧種にも応用できるとし、今後さらに研究を進めれば、ウミガメの生存率と特定のプロジェクトによる温室効果ガス排出との直接的な関連性を証明することも可能だとみている。
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forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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