おわりに
消費者が払った消費税のうち一部が国に納められない(年間の売上1000万円以下の事業者の手元に残ることがある)ことを減らすために導入されるインボイス制度ですが、それにしても複雑です。いっそ免税事業者をなくすか、年間売上1000万円以下ではなく、例えば年間売上300万円以下だけ免除にするという風に変えればこんなに複雑にならないのに、どうしてこのようになったのか……。色々思うところはありますが、そうはいっても実施が迫っているので対応しないわけにはいきません。免税事業者は、自分がインボイスを発行するのかしないのか、課税事業者は支払先がインボイスを発行するのかしないのか、それぞれの事業形態によって対応を急ぎましょう。
脇田 弥輝(わきた・みき)◎「”外部の税理士の先生”ではなく”内部の敏腕経理”と思ってもらい、お客様とともに事業を成長させる」を理念とし顧問先と付き合う。著書に『何も知らなくても大丈夫!フリーランスの税金と経費と確定申告[副業の人も]』(ソシム社)他。専業主婦を経験したからこそわかる、生活者視線の税金&マネー解説によるセミナーや解説記事が好評。