北米

2023.08.05 08:00

ファストフード各社がグッズ販売に重点、米国の新たなトレンドに?

安井克至
KFC── ナショナル・フライドチキンデーだった7月6日、オリジナルグッズを販売する「KFCShop.com」をローンチ。夏季限定のコレクションとして、バケットハット(31.95ドル、約4600円)やサングラスを販売している。取り扱う商品は、随時追加していく予定だ

タコベル──自転車専門店のState Bicycle Co.とのコラボにより、限定商品を発売。タコベルのロゴ入りのバイク(420.69ドル、約6万円)はすでに完売したが、ほかにもウェアやアクセサリーを販売している

チポトレ──より本格的にグッズ販売を展開。オンラインショップ「Chipotle Goods」は、Tシャツやジャケット、アクセサリーなど12のカテゴリーの商品を取り扱っている。22ドルのサンダルから135ドルのネックレスまで、価格帯も幅広く設定

そのほか鶏肉料理が専店のチックフィレイ (Chick-fil-A)やサラダ専門店のスウィートグリーン(Sweetgreen)といったチェーンも、同様にオリジナルグッズのオンライン販売を行っている。

小売業者にもメリット

QSRのこうした戦略は、需要に応えることについてより深い知識を持つ小売業者にも、新たな機会を提供している。パートナーシップが双方にもたらすメリットには、以下に関連したものがある。

プライベートブランド商品──プライベートブランドの商品を開発している小売業者は、QSRチェーンのために限定商品の生産を担うことができる(流通・販売においても支援が可能だろう)

ロイヤルティプログラム──QSRと小売業者はどちらも、互いのロイヤルティプログラムを支援することになる

話題作り──QSRによるSNSへの投稿などにより、小売業者は自社が関与した製品についての周知を図ることができる

データ共有──顧客の消費行動に関する理解を深めるため、QSRと小売業者の間では、限定的なデータ共有が行われる。これによって得たられた見識は、よりレリバントな(関連性のある)メッセージや製品に反映させることができるだろう

顧客に関する理解の促進──QSRの店舗の視察や実際に購入すること、SNSへの投稿をチェックすることによって小売業者は、消費者が「他者と異なる何か」のために受け入れる支出を把握することができるだろう

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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