米国とカナダで事業を展開するベーカリーカフェ・チェーンのパネラブレッドは6月、スープとサラダ、サンドイッチその他の中から2種類を選べる新メニュー「You Pick Two」の発売に合わせて、水着コレクション「Swim Soups: the You Pick 2 Collection」をローンチした。
このコレクションは「クラシック・グリルドチーズ・サンドイッチ」から春夏のメニュー「ストロベリー・ポピーシード・サラダ」まで、5つの人気メニューにアイデアを得たデザインのスイムウェアの中から、ほしいものを組み合わせて購入できるというもの。
パネラは人々が欲しがるものを見極めることに長けているようだ。2021年に限定販売したスイムスーツも完売。2023年2月にサンドイッチの新メニュー「トーステッド・バゲッツ」のプロモーションの一環として発売したバゲットがモチーフのバッグ「BAGuette」も、瞬く間に売り切れた(発売日はファッションウィーク開催の数日前。タイミングにも細心の注意を払ったとみられる)。
ただ、米国で異業種ブランドとのコラボにより、こうしたオリジナルグッズの販売を行っているのは、パネラブレッドだけではない。
マクドナルドも取り組みを強化
ファストカジュアル・レストランに分類されるクイックサービス・レストラン(QSR、ファストフード)は「ファスト・マーチャンダイジング」を事業の成長において重要なものと捉えるようになっている。例えば、クリエイティブに「内輪のジョーク」取り入れたような「気の利いた」商品は、そのQSRで飲食をしたことがない消費者にもアピールするものだ。また、SNSで話題を呼ぶものにもなるだろう。つまり、広告費をかけずに宣伝ができる。
マーケティングにこうした戦略を取り入れ、ブランド認知を高めることにつなげているQSRは、パネラ以外にもある。
・マクドナルド──2022年10月に「大人向けハッピーセット」を発売したが、わずか数日で売り切れてしまうという「失敗」をした。だが、オリジナルキャラクターの「グリマス」の誕生日を祝って6月に売り出した限定商品や、ビッグマック、マックフライポテトなどをモチーフにした公式グッズを販売する「Golden Arches Unlimited」を見る限り、問題は改善されているものとみられる