日本と言えば「アキハバラ、カプセルホテル、シンカンセン」あたりが外国人の喜びそうなものかしら、なんて意識は、今や「フジヤマ、ゲイシャ」ぐらい古い。外国人旅行者は、こんなところまで? とびっくりするような日本の津々浦々を目指して移動しているのだ。目的は「地元の日常」。つまり、観光客向けに飾り立てたいかにも観光地的な場所ではなく、本当の日本文化を肌で感じられる、ごく普通の日本だ。
訪日外国人向け多言語旅行情報サイト「地球の歩き方 GOOD LUCK TRIP」は、同サイトの利用者542人を対象にアンケートを行ったところ、ほぼ9割がウェブ検索で日本のことを調べていた。そのほぼ9割が旅行前に調査を行っていて、情報収集の期間は、約4割が出発の1カ月から3カ月前と答えている。
日本のことをウェブでじっくり調べてから来ているわけだが、では何を調べていたか。日本に関するどんな記事を読みたいかという質問では、訪日旅行者に人気のスポットや商品の情報をおさえて、8割以上が「その土地に暮らす日本人に人気のスポットや商品の情報」だった。「地元の人こそ穴場を知っているから」ということらしい。「地球の歩き方 GOOD LUCK TRIP」は、外国人旅行者は日本人が親しんでいるもの、文化として定着しているもの、今注目しているものを「日本人目線」で知って体験したいと考えているとコメントしている。
言い換えれば、私たちが当たり前に思っている、ごく日常的なものが強力なコンテンツになっているということだ。そうした「よそ行き」ではない素の日本を知って感じて楽しんでくれると思うと、なんだか嬉しい。まだあまり外国人が来ていない地域にも、自分たちでは気がついていない観光価値があるかもしれない。どんどん発信するべきだろう。
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