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2023.08.03 08:45

中国の生成AIについて、知っておくべき5つのこと

田中友梨

中国における生成AIについて知っておくべき5つのこと

図2は、中国における生成AIについて、ブランドや小売企業が知っておくべき5つのことを一覧にしたものですが、以下、それぞれについて詳しく解説していきます。


図2. 中国の生成AIについて小売企業が知っておくべき5つのこと
(図内の訳、左から「BaiduのErnie Botが新しいチャットボットの波を加速させる」「マルチモダリティと統合が鍵になる」「SenseTimeは基盤モデルで生成AIの展望を示す」「中国企業から最初の支持を得たErnie Bot」「生成AIの安全かつ責任ある利用を求める中国の法規制について」)
出典:Coresight Research

BaiduのErnie Botが新しいチャットボットの波を加速させる

中国のハイテク企業がChatGPTと同様の製品を競って発売しているのは、生成AIが生産性を劇的に向上させ、新たな成長機会をもたらす可能性があると見込んでいるためです。Alibabaグループの研究機関であるDAMOアカデミーは、AlibabaグループのニュースハブAlizilaの中で、来年のテクノロジートレンドトップ10の1つとして生成AIを挙げています。

AI分野の先駆けとして、中国の検索エンジンBaiduは、2023年3月16日にAIチャットボットのErnie Botを発表しました。その後、Alibaba、JD.com、SenseTimeなどの企業が独自のチャットボットを立ち上げ、ChatGPTの中国版を目指すBaiduに対抗しようとしています。
チャットボットの発表記者会見で行われたBaiduのErnie Botのデモの様子
出典:BaiduのYoutubeページ
 
次に、中国における最近および今後の生成AIチャットボットの発売を図3に時系列で紹介します。

図3. 中国における生成AIチャットボットに関する時系列
出典:Coresight Research

テクノロジー企業大手のTencentは、生成AIチャットボットの発売時期についての具体的な計画を公表していません。しかし、同社の幹部は、2022年第4四半期の決算発表後の電話会議の中で、AIと大規模言語モデルは成長機会をもたらし、既存事業の改善や商業化の加速に役立つ可能性があるとし、独自の大規模言語モデルを構築するためにリソースに投資していくと述べました。同社は、将来的にメッセージングアプリのWeChatとQQに生成AIを組み込むというアイデアにも前向きです。
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文=RxR Innovation Initiative

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