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2023.07.29 12:00

スノーピーク社長に相談 世界に羽ばたくブランドの磨き方

スノーピーク会長兼社長執行役員 山井太(左)、筑水キャニコム社長 包行良光

ネーミングの妙は「キャニコムの専売特許」

「草刈機まさお」は、海外でも「MASAO」として愛される

「草刈機まさお」は、海外でも「MASAO」として愛される


包行:こんな海外への展開例もあります。「草刈機まさお」の場合、タイ、アメリカ、ヨーロッパではネーミングを変えていませんが、オーストラリアでは"イノシジ”を意味する「レイザーバック」と名付けました。われわれの「まさお」君は、動くとイノシシが草を食べるように見えるんです。
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包行:「草刈機まさお」のままだと年間30台しか売れていなかったんですが、名前を変えると一気に年間600台売れるようになりました。スノーピークでは、海外展開時に製品名を変えることはありますか。

山井:うちは基本的に海外でも同じですよ。「ほおずき」というLEDランタンがありますが、それは「Hozuki Lantern」に。あえて日本語を流通させたいという思いもあります。

コーポレートメッセージの「人生に、野遊びを。」についても、アルファベット表記で「NOASOBI」という言葉をかなりたくさん使ってます。そちらの方が印象に残るということはありますね。
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包行:「NOASOBI」ってすごくいいなと思います。

私たちは「義理と人情をお届けします」というスローガンを立てているんですが、義理と人情を「GIRI TO NINJO」とアルファベットで出したんですよね。そしたら、アメリカで「GIRL AND NINJA」(ガールと忍者)と誤認され、お前らはそんなものを売る会社かと言われてしまって。結局、「DUTY AND HUMANITY」と書き直したんですけど、これではとてもつまらない。

だから、「ものづくりは、演歌だ」というフレーズを使っていて、演歌という言葉は日本語で定着しているのですごく良かったです。演歌は「ジャパニーズソウル」だという説明をすることもあります。

私らの世代では、まだまだ先代の意向がものすごく強いんですけど、次世代では「もうネーミングなくてもよくない?」と言われてしまうのが怖くなってきています。

山井:ネーミングセンスはキャニコムさんの専売特許だから、ずっと続けてほしいと思いますよ。

不易流行っていう言葉がありますよね。キャニコムにとって変えてはいけないものが何で、変えていくと良いものは何か。次の代に渡すためにも、不易と流行については包行さんの世代でちゃんと整理されるといいですね。

さらに、包行さんは環境に配慮した地球人を増やしていくことができる経営者だと思うので、農業の世界を変えていくようなことを起こしていけると良いと思います。

包行:ぜひ一緒にお願いします。

山井:コラボしますか。ロードアパレルとかで。

包行:ライン名は「スノーピークマサオ」ですかね(笑) 例えば、キャンパーの人も草刈りをやったり、植林ができたり。キャンプx農業機械で新しくできること、いろいろありそうです。
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文=督あかり

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