健康

2023.07.16 08:00

日焼け止めは有害無益? SNSで広まる主張をファクトチェック

遠藤宗生
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日焼け止めは、太陽の紫外線が皮膚に吸収されるのを防ぎ、皮膚を保護してくれる。皮膚がん財団は、日焼け止めを正しく使い続ければ、進行の早い皮膚がんであるメラノーマ(悪性黒色腫)の発症リスクは50%、皮膚の表皮にできる扁平表皮がんの発症リスクは40%ほどそれぞれ下がると説明している。

ネバダ州にある総合がんセンターによると、メラノーマは米国で最もよくみられるがんの一つだ。米国皮膚科学会によると、米国内のメラノーマ患者は100万人を超える。毎日約9500人が皮膚がんと診断されており、国民の5人に1人が生涯に皮膚がんを発症すると推定されている。

米国皮膚科学会は、日焼け止めは人種や年齢に関係なく、外出時、衣服に覆われない皮膚に毎日塗ることを推奨。屋外ではだいたい2時間おきに塗り直し、泳いだり汗をかいたりした場合も塗り直すべきだとも助言している。

日焼け止めにはさらに、紫外線の影響で肌にしみやしわ、たるみなどができる「光老化」を抑える効果もある。米国内科学会が発行する「アナルズ・オブ・インターナル・メディシン」に掲載された論文によると、日焼け止めを常用すると光老化は遅くなる。日焼け止めを日常的に使用したグループは4年半後、肌の老化の検出可能な増加はみられず、使用を裁量に任せたグループと比べると肌の老化が24%少なかった。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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