国内

2023.07.05 09:00

シリーズCで118億円調達のキャディ、米国市場は「ホット」、開拓に手応え

キャディ代表取締役の加藤勇志郎。2023年は8割の時間を米国での活動に充てている

板金・機械加工や加工部品を一括受注するCADDi MANUFACTURINGは、発注者から部品の設計データを受け取ると、独自開発のシステムで自動解析し、標準化されたデータに翻訳。これをもとに見積もりを算出し、国内外に数百社あるパートナーから最適な加工業社を選定する仕組みだ。キャディはQCDを担保、納品まで責任を負い、発注者であるメーカーは調達のコストや手間を削減できる。
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「実際、ほぼすべてのお客さんでコストダウンができています。ある日本の大企業の米国工場では、6割ものコスト削減ができました。一般的に製造業では調達コストが売り上げの6割を占めています。調達コストの削減は営業利益の増加に直結するので、圧倒的に価値が大きい。米国のお客さんは導入までの意思決定も早く、どんどん拡大していける」

新サービスの「CADDi DRAWER」もすでに米国で販売開始した。「日本で昨年ローンチしたばかりなので、もう国内が少し立ち上がってからと思っていましたが、『CADDi MANUFACTURING』の提案を進めていったら、想定以上に使いたいという声をいただいて」と加藤の鼻息は荒い。

シリーズCで調達した資金は、CADDi DRAWERの開発やグローバル展開などに充てる方針だ。キャディでは、30年の売り上げ目標として「CADDi MANUFACTURING」で1兆円、「CADDi DRAWER」で1000億円を掲げており、加藤は「目標値の半分は米国市場で捻出したい」と意欲を示している。

文・写真=眞鍋 武

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