これに加えて、反社会的な特性を持つ者は、そうでない者に比べて、変化に対する抵抗感が強く、怒りをうまくコントロールできない傾向があることがわかった。
・こうした特性を持つ者は、自身が攻撃的な行動に出るのは他者がいけないからだと考え「相手を懲らしめる」ためには攻撃的な行動が必要だと信じて疑わない傾向がある
・こうした者は、自身の攻撃的な行動を内省する洞察力に欠け、自覚なしにこうした行為に出ることも多い。また、たとえ、自分がどんな行動をとっているか自覚できるようになったとしても、感情がコントロールできるようになるまでに時間がかかる傾向があることもわかった
・さらにこうした者は、怒りを反すうしがちなため、再び怒りのきっかけとなる状況に置かれた時には、さらに怒りが増し、コントロールできなくなる傾向もあるという
「怒りを反すうしていると、ドライバーが次に怒りのきっかけとなる状況に身を置いた際に、さらに激しく、コントロール不能な怒りの反応が起きる傾向がある」とラブ博士は解説する
運転時の攻撃的行動を予防し、コントロールするためには、自制のための戦略が大きな役割を果たす。これらの戦略には、自身の思考を変える、あるいはコントロールする戦術の採用が含まれる。また、ネガティブな感情をポジティブに処理するための戦術も効果的だ。
例えば、ものごとをポジティブに捉え直す行動は、非常に効果的な戦術だとみられている。多くのドライバーは、自分にはどうしようもないこともあるという視点を身につけ「必要以上にこだわらない」ようにすることで、自分の感情への影響を最小化することができたと報告している。
「採用される戦略は、その人のメタ認知スキルや、思考を自制する経験の程度によって変わってくる。例えば、経験を積んだ人なら、『意識せずともコントロールできる』という境地に達しているかもしれない」
「幸いなことに、己を知るプロセスを実践する術は、あらゆるスキルと同様に学ぶことができる。時間をかければしっかり身につけることも可能だ」とラブ博士は述べている。
(forbes.com 原文)