今、改めて押さておくべき「AR」と「VR」の特徴と違い

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メタのCEOマーク・ザッカーバーグは、米国時間6月1日にMeta Quest 3を発表した。これは同社の次世代のVRヘッドセットで、より高品質な解像度と表示を約束する。なおこの数日後(日本時間6月6日)には、アップルが自社製VRヘッドセットを発表すると予想されている。

Statisticaの予想によると、ARとVRのグローバル市場規模は、2024年には2970億ドル(約41兆6000億円)に達すると予想されている。これは2021年の307億ドル(約4兆3000億円)の市場規模のおおよそ10倍だ。

Grand View Researchのレポートによれば、2021年から2028年までの間に、VRの複合年間成長率(CAGR:一定期間における平均成長率を指す経済指標)は毎年28%上昇すると予想されている。この成長を牽引するのは石油、ガス、製造業が主となるだろう。

インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)によれば、2022年のARおよびVRデバイスの出荷台数は1494万台で、2021年の969万台から54.9%増加している。

拡張現実(AR)とは?

拡張現実(AR、Augmented Reality)は、デジタル要素を現実世界に重ね合わせることを目指してデザインされている。それはセンサーを使って周囲の世界を理解する。GPS、ジャイロスコープ(移動する物体が方向を変えたときにそれを知らせる装置)および加速度計(通常は電話に内蔵されたデバイスの加速度を測るセンサー)を組み合わせることで、ARアプリはユーザーがどこにいて、どの方向を向いているかを把握できる。

ARの最も人気のある例の1つは、携帯アプリの「ポケモンGO」だ。アプリを使うことで、プレイヤーは公園やリビングルーム、歩道などの現実世界の中に出現するポケモンキャラクターを探し出して収集することができる。TikTok(ティックトック)も、同社のソフトウェア「Effect House」の中でARフィルターを公開し、この動きに対応している。このソフトウェアを使うと、クリエイターはユーザーをヨーロピアンアートミュージアムのような世界に没入させるフィルターを作ったり、人気のある「Shrek in the Sky」のフィルターで歩き回ることができる。
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翻訳=酒匂寛

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