アマゾンは従業員の大麻検査を縮小
連邦法上、大麻はまだ違法だが、多くの企業が従業員の大麻検査を中止したり、最小限にとどめたりしている。アマゾンも運輸省で規制されていない業務については、採用時の大麻検査を廃止すると発表した。また、全米バスケットボール協会は、大麻を禁止薬物から外すための交渉を選手組合と行っている。FBI(連邦捜査局)とCIA(中央情報局)も薬物検査に関する規則を緩和した。しかし、大麻の合法化に反対する非営利団体「Smart Approaches to Marijuana(SAM)」の代表を務めるケビン・サベットは、クエスト社のデータは悪い兆しだと考えている。「大麻の消費量は長く見られなかった水準まで増えており、世代交代が進んでいることがうかがえる。特に安全に配慮する必要のある仕事でこのような傾向が見られることは人々を危険にさらすことになり、憂慮すべきことだ」と彼は語る。
サベットも、大麻の陽性反応が出たからといって、その人物が検査の時点で酩酊しているわけではないことを認めているが、大麻を吸う人が増えていることは、米国が考慮すべき問題だと彼は指摘する。
「問題は、人々が何日もマリファナで酔った状態でいることを許容するか否かということだ。国として、我々がどれだけの犠牲を払っているのかを考えなければならないが、そうした議論はまだなされていない」とサベットは述べた。
グリンスプーン博士は、サベットのような考え方が「科学に基づかないモラル・パニック」だと指摘する。彼は、著書の中で次のように述べている。「大麻の陽性反応が出たら処罰するゼロ・トレランス(不寛容)法は、公共の安全を促進するよりも、大麻使用者を迫害するだけだ」
(forbes.com 原文)