国内

2023.05.25

対話できるクローン生成「CLONEdev」の実力 複数人で議論も可能

CLONEdevサイトからキャプチャ

AIスタートアップのオルツが、デジタル上にクローンを生成できるプラットフォーム「CLONEdev(クローンデブ)」を発表した。5月24日にα版が公開され、サイト上で、オルツの米倉千貴CEO、経済学者・データ科学者の成田悠輔氏、アーティスト・シンガーソングライターの静電場朔氏のデジタルクローンと対話ができる。今年夏頃に正式ローンチし、一般ユーザーにも生成機能を提供する見込み。

「CLONEdev」は、オルツ独自の大規模言語モデル「LHTM-2」が基盤となっている。「LHTM-2」が、個人のTwitterやブログ、Gmail、さらには声や表情を学習し、その人の思考などを反映したクローンが生成される。

24日に行われた記者発表では、上記3名のクローン同士が議論をするという場面もあった。音声が途切れたり声色が不自然な部分はあるものの、複数人でも噛み合ったコミュニケーションがとれていた。

オルツの米倉氏はこう話した。

「2年前は、機械音がほとんどで内容を理解できるようなものではありませんでした。それが今では会話が成立するレベルまできました。そう考えると、数年後には僕が話しているのかクローンが話しているのかわからないものになっているでしょう」

オルツは同日、もう一つのサービスを発表した。それが「altBRAIN(オルツブレイン)だ。CSVやPDF、URLを読み込ませることで、一つの分野に特化したクローンが生成できる。

現在公開しているのは、症状から可能性の高い病気を診断してくれる「内科問診BRAIN」、証券や資産運用について教えてくれる「野村證券 FAQ デモBRAIN」戦略やチームワーク、部下統率の相談に乗ってくれる「織田信長BRAIN」など20種類。



正式ローンチは7月予定で、その時点で100以上のエージェント提供を目指すという。

文=露原直人

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