働き方

2023.05.21

職場における5つの「無意識の偏見」 克服する方法とは

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3. 確証バイアス

これは、自分自身の考えを裏付ける情報を求めてしまうことを指す。例えば、自分が「次のヒット商品になる」と考えている新製品の市場調査を行うとき、消費者が何を求めているかではなく、自身の仮説を裏付けるような情報を集めてしまう。こうしたバイアスは客観的に考える能力に影響を与え、誤った意思決定の原因となる。

これを避けるために重要なのが、決定はデータに基づいて下すということだ。例えば、採用においては氏名や学歴に基づく先入観を持たないよう、スキルベースの選考を行うこと。

4. ジェンダー・バイアス

これは大半の場合、職場では男性の方が優遇されていることを指す。米企業で働く女性を対象に毎年行われている調査「ウィメン・イン・ザ・ワークプレイス(Women in the Workplace)」の最新の結果によると、経営幹部職に占める女性の割合は、わずか25%にとどまっている。また、初歩的な職務から管理職に昇進する女性は、男性100人に対して87人だという。

このバイアスに最も効果的に対処するための方法の1つは、研修を通じて従業員たちに、「自らジェンダー・バイアスを特定し、対処する」スキルを身に着けてもらうことだ。採用やスキルテスト、ワークサンプルテストにおいては実施対象の性別を特定しないことも、職場の多様性を高めることにつながるだろう。

5. 年齢バイアス(エイジズム)

エイジズムは年齢・性別に関わらず、すべての従業員に影響を及ぼす。この問題に対応する方法の1つとして挙げられるのは、年齢の若い従業員がメンターになり、助言を与える立場になる「リバースメンタリング」だ。

また、在職期間ではなく業績に基づいて報酬を決めること、職務内容の説明から「若いチーム」「専業主婦に最適」といった差別的な表現をなくすことも、有効な方法となる。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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