「量子的な変化体験は、神秘的なものと洞察志向的なものに分類されるが、体外離脱体験はその両方の側面を備えている場合がある」と研究者は述べる。「量子的変化の定義は、そのような変化が繰り返し起こるわけではなく、個人が経験できる量子的変化の程度には限界があることを示唆している。このことは、定性的な報告からも示唆されている。つまり、より強力な変化は、1回だけの体験や、繰り返しの体験における最初のいくつかの体験に帰することが多い傾向にある」
体外離脱を確実に引き起こす方法を学ぶことで、体外離脱に関連する心理的メリットを十分に活用できるようになるかもしれない。（科学的に検証された環境で）この謎が解明されるまでは、体外離脱が臨床の場で使用されることはないだろうが、もし利用されるとしたら、死の不安などの治療に利用される可能性が高い。
「体外離脱体験が死に対する恐怖を変える力は、緩和ケアや死の不安に関連する他の精神疾患の治療にも活用できる可能性がある」と研究者は示唆している。
しかし、体外離脱を体験した後の「死の恐怖」の減少や「心の平安」の増大が、治療上有効であると考えられるほど持続的であるかどうかについては疑問もある。この点について、研究者たちは次のように語っている。
「サンプルの規模と研究の性質を考慮すると、体外離脱の影響の持続性について一般的な推論をする際には慎重にならざるを得ないが、定性的な評価では、死の恐怖の減少など、人々が報告した変化は、体験後にも持続することが示唆されている」
「このことは臨死体験の影響と重なるものだが、死の恐怖の軽減は、体験後にも持続する可能性がある。このような変化が、体外離脱体験後にどの程度持続するのかについては、今後の縦断研究によって明らかにしたい」
（forbes.com 原文）
