暗号資産

2023.05.10

ビットコインを「ネットのネイティブ通貨」に、ドーシーが13億円寄付

Getty Images

Twitter(ツイッター)の共同創設者ジャック・ドーシーは非営利団体OpenSatsに1000万ドル(約13億円)を寄付する。ビットコインとソーシャルネットワークの未来を真剣に考えていることの表れだ。

このほど寄付を発表したドーシーは、寄付金の半分の500万ドル(約6億7500万円)はNostrと呼ばれるソーシャルプロトコルの開発資金として使われることを明らかにした。このネットワーク、より正しくはプロトコルは@Fiatjafというクリエイターによって密かに開発された。その後、ソフトウェア開発者がビットコイン決済をアプリケーションに統合する方法を作成したときに1600万人のユーザーを集め、うち50万人が毎日利用するまでに爆発的に広まった。

ドーシーは2022年5月にツイッターを去る前に、ユーザーが競合するメディアとの間でプロフィールを動かせるようにする似たようなオープンソースのソーシャルプロトコルを思いつき、1300万ドル(約17億円)を投資した。現在はBlueskyというチームが開発中だ。ドーシーは以前、@FiatJafに14ビットコイン(寄付時点の価値は20万ドル=約2700万円強)を寄付しているが、今回の寄付により公平を保つことになり、ツイッターを打ち負かすというミッションにおいてドーシーがお気に入りを選んでいるというとらえ方は減るだろう。OpenSatsはフォーブスのコメントの求めに応じなかったが、ドーシーは「OpenSatsがこの資金で何を達成することを望むか」というフォーブスのNostrについての質問にモールス信号で回答した。

ドーシーの回答を変換したところ「ビットコインがインターネットのネイティブ通貨になり、インターネットがソーシャルメディアのネイティブプロトコルを手に入れること」とのことだ。寄付を取り消すつもりがあるかという質問には答えなかった。
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翻訳=溝口慈子

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