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2023.05.08 09:00

「顧客経験価値の向上」でChatGPTが抱える欠点

Getty Images

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最近、ニュースを読んだり、ソーシャルメディアをスクロールしたりするときに、ChatGPTについて耳にしないことはほぼない。

この強力なAIツールは驚異的な成長を遂げ、ほぼすべての業界に進出し、変化を起こしている。2022年11月の発表以来、ChatGPTは、このテクノロジーに詳しい米国人の4分の3近くが仕事の場で使用するようになった。

しかし、すべての人がAIの急速な普及に賛同しているわけではない。AIのさらなる開発競争が激化する中、多くの研究者や専門家が、テストされ、コントロールできるようになる前にこの技術を解き放つことが社会的リスクなると警告を発している。イーロン・マスクやApple(アップル)の共同創業者スティーブ・ウォズニアックらが署名したオープンレターは、リスクをより適切に管理できるようになるまで「巨大なAI実験」を一時停止するよう企業に求めている

ChatGPTを知る労働者の40%は、ChatGPTが自分の仕事を完全に奪ってしまうことを心配し、さらに38%は、職場で自分が役に立たなくなることを恐れている。明らかに、人々は、ChatGPTが企業全体に広がっていくことに不安を感じているようだ。

また、ChatGPTはカスタマーエクスペリエンスの未来だと言われているが、欠点がないわけではありません。そして、その欠点には重大なものもある。ここでは、カスタマーエクスペリエンスおけるAIの欠点のいくつかを紹介する。

1. 情報は必ずしも正確ではない

ChatGPTは質問に自信を持って回答するが、その情報が常に正しいとは限らない。その可能性はカスタマーを混乱させる可能性がある。メーカーもこのボットの欠点を認めており、次のように述べている。「ChatGPTは、もっともらしく聞こえるが、間違っていたり、無意味な答えを書くことがある」

2. 特別な訓練を受けていない

ChatGPTは、インターネット上で情報を探すことはできるが、特別なトレーニングや個別の回答を提供するために社内のリソースを利用することはできない。もし、顧客の質問に対する回答が、業界や会社の知識を必要とするものであれば、ChatGPTは正しく回答することができないが、それでも回答を止めない。

3. 毎回異なる回答をする

ChatGPTの称賛される利点の1つは、毎回新しい対応を提供することだ。しかし、これは一貫性のない顧客サービス体験につながる可能性がある。一貫性を欠くということは、企業にとって、ボットによる特定の回答を提供することを当てにすることができず、顧客のニーズや要望をモニターすることが困難となるということだ。ボットの最も一般的な使用例の1つは、注文状況やアカウント情報など、繰り返しの質問で、このような質問には決まった答えが必要だが、ChatGPTは一貫した答えを提供することができない。

まとめ

ChatGPTはすばらしい技術的進歩だが、欠点もある。長所を生かし、短所を抑えるために、カスタマーサービスにおけるChatGPTの最良の使用例は、人間の従業員を補強し、人間味のある便利で合理的な対応をすることだ。人間による監視によって、ChatGPTの欠点の多くをカバーし、複雑な顧客問題に対応することができる。未来はここにあるのかもしれないが、その前にいくつかの実験が必要だろう。

forbes.com 原文

翻訳=上西雄太

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