働き方

2023.05.04 10:15

男性は原因、女性は対応 育児の悩みの検索傾向

Getty Images

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改正育児・介護休業法が2022年4月から段階的に施行され、同年10月には産後パパ育休(出生時育児休業)がスタート。これまでの育児休業とは別に、男性が新たな育児休業を子供の出生後8週間以内に最長4週間まで、2回に分けて取得できるようになるなど、男女問わず育児休業を取りやすい環境整備が進められている。

その結果、女性と共に積極的に育児をする男性の姿が一般的になりつつあるが、男性も女性のように育児に関する疑問や悩みを抱いていることが、ヤフー・データソリューションの調べで分かった。同社は4月25日、「出生届」と検索したユーザーが、検索前1カ月から検索後1年間の間に、特徴的に検索しているキーワードのランキングを公開した。
ヤフー・データソリューション(以下同)

ヤフー・データソリューション(以下同)


男性(上)と女性(下)のランキングを検索ボリューム順で比べると、性別に関わらず比較的同じ悩みを検索していることが明らかに。また、男女で異なるキーワードを検索していても、「いつから」「いつまで」という期間に関する検索が多く、子供の成長に伴う変化がいつ頃起きるのかや、「お宮参り」などのイベント実施時期を調べている傾向が見えた。

一方で、男性の上位に上がってきたキーワードからは、「悠 意味」「莉 意味」などと出産前から名前を決めるために漢字の意味などを熱心に調べていること、「学資保険 必要か」や「内祝いとは」など、出産・育児のお金回りについて多くの人がチェックしていることが分かった。

また、男性は「夜泣き 原因」、女性は「夜泣き 対応の仕方」のキーワードで検索していることから、育児で悩んだ時の検索方法に差があることが判明。同社は、「男性は『なぜか』を調べ、それに合った対処法を考える方が多く、女性は『どうするか』を調べてまず対処する方が多いという違いがあるのかも知れません。どちらが良い悪いの話ではないものの、少なくとも考え方の違いから対処の速さに違いは出てくることが想像されます」と説明した。

同社の育児経験がある社員からは、次のような意見が寄せられた。

「『夜泣き 原因』が上位に出てくるのはすごく分かるなあ。夜泣きは原因が色々ある。眠りたいのかおむつなのか、泣くだけなのかとか。原因によってアプローチが違うから、まずは原因とその兆候が違うのかを知りたいと思うんだよね」(Bさん:男性)

「女性が原因よりも対応を調べるのは、いつも一緒にいるから感覚で分かるとかもある気がする。接している時間が長い分、泣き方でなんとなく分かるみたいな経験値の違いもありそう」(Aさん:男性)

さらに、検索者を男性に絞り、特徴的なキーワードをランキングすると、出産前後でそれぞれ男性の次のような様子が見て取れた。

出産前には、「逆子 いつまで」「破水 気づかない」などのキーワードから、男性が不安を抱えながら準備をしている様子や、「陣痛 和らげる方法」などから配偶者を気遣っている様子が。出産後には、「赤ちゃん だっこしないと寝ない」「オムツ替え 暴れる おさえるコツ」などのキーワードから、寝かしつけやおむつ替えなどに苦労している様子。他にも「ミルク 飲まなくなった」「赤ちゃん 寝汗がすごい」のように、赤ちゃんの食欲や発汗に不安を抱く様子が伺えた。

同社は最後に、子育て経験のある女性社員Cさんのコメントを紹介し、新米パパたちの背中を押した。

「男性の育児時間が増えたとしても、何をしたらいいか分からないと不安ですよね。ただ、奥さんと一緒に過ごして、育児がこんな風に大変というのを『知ること』は大事だと思います。子どもが小さいとき、出かける直前に飲み物をこぼしたり、粗相したり、予想外のことが次々に起きて、ほんの些細なことでも積み重なって予定が回らなくなるんです。そんな時に、旦那さんが側にいてくれたら安心だと思います」

プレスリリース

文=大柏 真佑実

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