共働きで家計支えたいが9割 「20代の結婚はキャリアに影響なし」

Getty Images

厚生労働省の「国民生活基礎調査」(令和3年)によると、子育てをしながら働いている母親の割合は75.9%。女性が出産後も働くことは、もはや当たり前の時代になった。しかし、仕事に家事に育児にと、共働き夫婦が担う役割は多く、幅広い。そしてガラスの天井、マミートラックと、働く女性とパートナーがロールモデルを見つけられないまま、自力で様々な壁を打ち破っていかなければならない状況は依然、続いている。

そんななか昨今、少しずつだが確実に、若い世代を中心に意識は変化してきている。博報堂の社内プロジェクトで、働く女性の研究を行っている「博報堂キャリジョ研」は、 2022年10月14日〜21日、20〜50代の働く男女2000名を対象に、「結婚・育児における働き方に関する意識調査」を実施。

結婚後の働き方について尋ねると、全体で「今と同じペースで働きたい」と答えた男性が65.6%だったのに対し、女性は55.6%。男性が女性より10ポイント高かった。一方で、20代では男女とも「今と同じペースで働きたい」が全体を上回り、男性が68.6%、女性が58.8%。同研究所では、他の世代と比べて20代では、「結婚はキャリアに影響しないと考える傾向が見られる」と分析した。

子どもが生まれた後の働き方については、全体で「今と同じペースで働きたい」男性が54.3%だったのに対し、女性は24.7%にとどまる結果に。男性は女性の2倍以上となり、前述の結婚後の働き方より、その差は大きく広がった。一方、20代では「今よりも緩いペースで働きたい」と回答した男性は39%、女性が57.9%。20代では男女ともに、全体より強く「仕事のペースを落として夫婦一緒に子育てをしたい」という意識が垣間見えた。

結婚観・子育て観を聞くと、「結婚後、共働きでも家計を支える主体は男性のほうが良いと思う」は男女ともに全体、20代で1割程度となり、多くの男女が両輪で生活費を稼いでいくという姿勢が明らかに。

さらに「家事や育児が分担できる相手と結婚したい」の回答では、全体で女性(38.2%)が男性(17.7%)を20ポイント以上引き離した。中でも20代女性は4割を超え(44.4%)、男性と女性が平等に家事・育児を行うべきだという考えが広がっている様子がうかがえた。

プレスリリース

文=大柏 真佑実

ForbesBrandVoice

人気記事