ビジネス

2023.05.03 08:00

中東出身の移民2人が生んだジェネレーティブAI「Writer」の野望

Getty Images

事実に即した文章のみを生成

サンフランシスコに拠点を置くWriterのソフトウェアは、バックエンドで、機械学習や自然言語処理を組み合わせてテキストを理解し、生成している。同社のツールは、テキストの理解に強みを持つトランスフォーマーの一部であるエンコーダーと、テキストを予測して生成するデコーダーを組み合わせ、文章を生成しているという。
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彼女によると、Writerの顧客は、物語や詩を生成することよりも、ブランドのコンテンツのための正確で正しい言葉遣いの文章を生成することを重視しているという。同社のソフトウェアで書かれたストーリーは、フィクションではなく、事実に即したものだと彼女は説明した。

Writerのツールは、テキストのみを生成し、画像や動画などのビジュアルコンテンツを生成しない。

同社は、3万ドルから100万ドルの間の利用料をソフトウェアが生成する単語数にもとづいて顧客企業に請求している。このビジネスモデルにより、Writerは2023年に推定2000万ドルの売上を計上する見通しだ。
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2人とも移民であるハビブとアルシクにとってWriterは、英語に関する個人的な経験と、機械学習領域におけるビジネスの基盤が融合したものだという。ハーバード大学を卒業したハビブは、家族で初めて大学に進学した女性で、家族に英語の話し方を教えた。一方でアルシクは、20歳の時にコンピュータサイエンスを学ぶために独学で英語を学んだという。

2人はWriterを立ち上げる以前の2015年に、Qordobaという機械学習ベースの翻訳ソフトウェアを開発し、SephoraやVisaなどの企業に提供していた。「言語というツールは、私たちにとって常に重要なものだった」とハビブは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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