ツイッターの認証バッジは、もともと信頼性の証として著名人やジャーナリストに付与されていたが、4月1日に削除され、Twitter Blueと呼ばれるサービスに月額8ドルを支払うユーザーのチェックマークのみが残るはずだった。しかし、多くのメディアやセレブたちが、この費用の支払いを拒否している。
俳優のジャック・ブラックは先日、彼が支払いを渋る理由を説明していた。「正直なところ、青いチェックマークはちょっと恥ずかしいんだ。お金を払うのは絶対にクールじゃない。払わないとどうなるか見てみるよ」
今のところ、ブラックの認証バッジは、他のセレブと同様に、まだそのままになっている。NBA選手のレブロン・ジェームズも、Twitter Blueにお金を払わないと宣言した。以前からの認証バッジがなくなれば、ツイッターでは、Twitter Blueに月額8ドルを払ってでも誤報を広めようとするなりすましが横行する危険がある。
『スタートレック』シリーズで知られる俳優のウィリアム・シャトナーはマスクに直接文句を言い、こう書いた。「おい、@elonmusk、料金を支払わないと青いバッジがなくなるってどういうことだ?」
マスクはシャトナーに直接返信し「8ドルの手数料はすべての人を平等に扱うためだ」と主張した。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)やCNN、ワシントン・ポストといった大手メディアも、この費用の支払いを拒否している。しかし、レガシーな認証バッジを剥奪されたメディアは、今のところNYTのみのようで、その原因はあるユーザーがマスクに対し、彼らが費用を支払っていないことを告げ口したせいだとされている。
マスクは、そのユーザーに「ああ、わかった、じゃあ外そう」と返信した後に「彼らのフィードは、Twitterの下痢と同じだ。読むに耐えない」とツイートしていた。
この先何が起こるかは、誰にもわからないが、ワシントン・ポストによると、ツイッターにはレガシーな認証バッジをすべて削除するための技術力が、実はないのだという。ツイッターは結局「月額費用を払って認証を受けたアカウント」と「イーロン・マスクがCEOになる前のツイッターが認証したアカウント」の違いをなくしてしまった。
昨年秋にマスクが、キッチンのシンクを抱えてツイッター本社に乗り込んで以来、ツイッターの混乱は悪化するばかりだ。
(forbes.com 原文)