2022-23カーオブザイヤー年間最優秀車賞受賞。価格と性能のバランスが評価され圧倒的な人気に。さらに4月からのエコカー新税制の点でも魅力。
僕はその3台を何回か試乗しているけど、先月、いつもと違う試乗会に参加してきた。それは、富士スピードウェイのショートサーキットでの、なんと軽自動車のEV「サクラ」のタイム・アタック・イベントだ! あいにく雨での開催だったけど、面白いことに、日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)もレーシング・スーツ姿で参戦した。
でも、「アマチュア・レーサー」(笑)のグプタCOOの話をする前に、日産が今年2月に発表した電動化戦略を中心とする長期ビジョン「ニッサン・アンビション2030」の進捗状況に関する説明会をした同氏の話に触れよう。
日産自動車で取締役、代表執行役最高執行責任者兼チーフパフォーマンスオフィサーを務める、アシュワニ・グプタ(右)/左は筆者
北米日産取締役会長も務めるグプタCOOは、「2つの柱で電動化を加速する」と述べ、2030年の電動化目標を引き上げた。その2本柱というのはもちろん、ゼロエミッション車のバッテリーEVと、日産独自のハイブリッド車であるe-POWER車のことを指す。日産はこれまでにグローバルでBEVを60万台、e-POWER車を70万台を販売している。
現在の新車販売における電動化比率は13%となっている。アンビション2030ではその13%を50%にする目標を掲げたが、今回その目標を55%に引き上げた。グプタCOOによると、商用車以外の乗用車については26年までに100%電動化するそうだ。また、小型車『マイクラ』(日本名『マーチ』)の後継車のEVをルノーが生産し、供給を受ける計画だ。
そういう重大な発表をしてきているグプタCOOは、実は、日産のテストドライバーの訓練も受けているという。つまり、運転好きだ。だから、この前のタイムアタックに顔を見せた時も、驚かなかった。