2023.03.31 14:30

春のスペインで絶景を楽しむなら 4つのハイキングコースを紹介

カミニート・デル・レイで空中散歩を楽しむ人々(Getty Images)

渓谷沿いの空中散歩や、花が咲き乱れる牧草地を歩く小道など、スペインでハイキングを楽しむなら春が最高の季節だ。

ランニングコーチ兼超長距離選手で、メレル・ハイキングクラブのアンバサダーでもあるマイグア・オヘダ・ペレスは、その多くを実際に歩いたことがある。ペレスは「スペインは多様な景観を持つ国で、春の季節にはハイキングや散策に最高の機会を与えてくれる」と語る。本稿では、ペレスが選ぶ「春に試したい絶景ルート」を紹介しよう。

カミニート・デル・レイの空中散歩に挑戦する

スペイン南部アンダルシア州マラガにあるカミニート・デル・レイは狭い峡谷に沿って続く、息をのむようなハイキングコースだ。この小道は最近修復され、現在ではスペインで最も爽快で絵になるルートの一つとされている。

この壮大な空中散歩の小道は、ガイタネス峡谷の絶壁に沿って100メートルの高さに吊り下げられているため、残念ながら目まいのある人には向かない。道幅が1メートルに満たない箇所もある。とはいえ、全長3キロのルートは体力的に厳しいものではないため、子ども連れでも大丈夫だ。難易度を上げたければ、シエラ・デ・ウマに向かうアラブの階段を利用することもできる。このコースは人が少なく、渓谷の素晴らしい空中散歩を楽しむのに最適だ。

モンセラートで山を制覇する

スペイン北東部カタルーニャ州バルセロナ近郊のモンセラートの山々には数多くのハイキングコースがあり、周辺の見事な田園風景を見渡すことができる。「聖なる山」とも呼ばれるこの山塊は、バルセロナから60キロも離れていない。

ケーブルカーの頂上にあるサンジョアン展望台からは難易度の異なる複数のハイキングルートが出ており、それぞれ別の修道院に続いている。ハイキングの途中で、信者にとっても、またそうでない人にとっても重要な巡礼地となっているモンセラート修道院を通過する。

テイデ国立公園でスペインの最高峰に挑む

大西洋に浮かぶテネリフェ島のテイデ国立公園には、標高3715メートルを誇るスペイン最高峰のテイデ山がある。

国立公園内には、島特有の火山景観を生かしたさまざまなハイキングコースがあり、大西洋の絶景を楽しむことができる。

硫黄ガスを噴出する活火山テイデ山の山頂までハイキングすることも可能だが、体力と相談しよう。登山道への立ち入りは、自然保護と安全上の理由から1日200人までに制限されているため、登山には許可を取得する必要がある。最も人気のあるハイキングコースは、ブランカ山から出発する全長8.2キロに及ぶものだ。

国立公園内の全てのルートが特別なのは、生物学的に豊かなことで知られる非現実的な月面のような風景のせいだろう。

カロス・デ・フォックの風景に浸る

カロス・デ・フォックは、欧州で最も絵になる数日間に及ぶハイキングコースの一つだ。バルセロナから車で3時間ほどのカタルーニャ・ピレネー山脈に位置するアイグエストルタス・イ・エスタニ・デ・サン・マウリシ国立公園内に位置する。全行程の所要時間は、経験や知識によって異なり、4~7日となる。

このハイキングの醍醐味の一つは、谷から谷へと絶えず変化する風景だ。石畳や採石場から松林、川が流れる牧草地や雪の山頂まで、このルートではあらゆる絶景が現れる。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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