キャリア

2023.03.28

就職面接でブラックな企業文化を暴く5つの質問

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3. 「公平性と包摂性に関する取り組みは、御社の優先事項や日々の業務にどのように表れていますか?」

最近では、ほとんどすべての組織に「多様性・公平性・包摂性」(DEI)について話題にする用意がある。だが、だからといって、多様性があり公平で包摂的な職場環境作りに真剣に取り組んでいるとは限らない。

この質問は、面接官に一般的な意識の高いメッセージを立て板に水のごとく発信させるのではなく、DEIが職場でどのように積極的に発揮されているかを問うもので、組織のDEIへの取り組み度合いを評価する上でよいバロメーターとなる。また、この言い回しは、はっきりと例示を要求することなく実例を確かめられるすばらしい方法でもある(もちろん、はっきり実例を尋ねてもよい)。この質問によって、決まり文句にとどまらない、職場における包摂性と公平性の実情を理解することが可能になる。当然ながら、面接官が具体的な話をするのに苦労しているようなら、それは危険信号だ。

4. 「率直な振る舞いと、報復を恐れず真実を語ることを奨励するために、どのようなプロセスを導入していますか?」

有害な環境の特徴として、声を上げることへの恐怖が蔓延している点が挙げられる。問題は放置され、悪影響を振りまく非効率な管理職は、社員に対抗手段がないのでアンタッチャブルな存在と化す。対照的に、健全な組織では、社員が報復を恐れることなく自由に発言できる率直な文化が培われている。このような非常に健全な環境は珍しいだけでなく、たまたま生じるものでもない。そうした文化を創出するよう立案された行動や習慣を丹念に実行することによって培われるのだ。これを実現できた組織なら、社員の率直なフィードバックを後押しするために確立したプロセスを詳細に説明できるはずだ。

5. 「実体験に基づく話を聞かせてくれそうな現役社員を何人か紹介してください」

どれだけ多くの質問をしても、実際に働いている人から直接話を聞くことに勝るものはない。もちろん、歯に衣着せぬ本音を聞くのは難しいかもしれないが、より多くの人から話を聞けば、より多くの情報を得られる。面接官が1人か2人の名前を教えてくれたら、その人たちと話をして同僚を2、3人紹介してもらおう。LinkedIn(リンクトイン)の人脈をたどって、その会社で働いている可能性のある人に連絡を取るのもよい。現役社員と話すときは、当然ながら相手を気まずい状況に追い込んではならないが、企業文化をどう表現するか、その会社で働くメリットとデメリットをどう考えるかを尋ねるのは、公正な質問だ。もちろん、社風について話すのを特にためらうようであれば、それは大きな危険信号だ。

有害な職場文化について知るのは就職する前であるべきで、就職した後ではない。だからこそ、面接の段階でこれらの重要な質問をする機会を無駄にしないでほしい。

forbes.com 原文

編集=荻原藤緒

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