野球史に刻まれるのは、日本が米国を3対2で破ったという結果だろう。だが今大会は、野球自体の世界的な盛り上がりを生んだ。米国で大学バスケットボールがスポーツニュースの見出しを独占し、大リーグ(MLB)の春季キャンプ・オープン戦がレギュラーシーズン開幕の到来を告げるこの時期に、WBCはMLBのポストシーズンを彷彿(ほうふつ)とさせる熱気に包まれていた。
このイベントがいかに成功したかを示す数字を以下に挙げる。
過去最高の観客動員数
今大会の観客動員数は130万6414人で、2006年に始まったWBC史上最多を記録。これまで最多だった前回2017年大会から20%増加した。マイアミ・マーリンズの本拠地ローンデポ・パークで行われた決勝戦には、200余りの認定メディアが詰めかけ、チケット3万6058枚が完売した。各国で記録的な視聴者数
WBCはテレビやストリーミング配信で放映され、大会を通して世界中で大ヒットした。日本では、日本対米国の決勝戦が水曜日の午前8時に始まったにもかかわらず、世帯視聴率42.4%を記録。準々決勝の日本対イタリア戦は48.7%で、WBC史上最高だった。MLBによると、WBCの歴代視聴者数上位4試合のうち、3試合が今大会だという。
1. 48.7%─日本対イタリア(2023年準々決勝)
2. 44.4%─日本対韓国(2023年1次ラウンド)
3. 43.4%─日本対キューバ(2006年決勝戦)
4. 42.5%─日本対メキシコ(2023年準決勝)
米国では、決勝戦がWBC史上最も視聴者数の多い試合となった。この試合は、米FOX(フォックス)のスポーツ専門チャンネルFS1、FOX Deportes(FOXデポルテス)、FOX Sports(FOXスポーツ)のストリーミング配信で合計平均視聴者数520万人を叩き出し、2017年大会での過去最多記録を69%も上回った。