そこから約60年。長い間、社会では生理について語ることはある種のタブーだと考えられていたが、昨今では生理について考え、理解を深めようという動きが生まれている。アスリートや著名人が自身の生理についてオープンに語り出し、フェムテックという言葉も知られるようになってきた。
しかし、世の中にはまだ生理について相談できる相手がいないという女性も、少なくないようだ。朝日新聞社は第一三共ヘルスケアと共に、20代、30代を中心とした女性1186人を対象に実施した生理に関する調査の結果を発表。
生理の悩みを相談できる相手はいるかを尋ねたところ、70.1%が「はい」と回答する一方で、「いいえ」と答えた人が3割近くに上る結果に。約3人に1人が、生理の悩みを相談できる相手がいない状況に置かれている事実が明らかになった。
相談相手がいると答えた人に、相談相手が誰かを質問したところ、「友人」が最多で56.2%、続いて「母親」(51.1%)、「パートナー」(27.6%)という順に。2位の母親と3位のパートナーとの間には20pt以上の差があり、同性の友人や母親に比べ、パートナーには生理について相談しにくい、または相談しても理解してもらうことは難しい、といった女性たちの心境が垣間見える。
さらに、生理やPMSがつらいとき、どのように対応しているか、の問いに対しては、最多が「市販の薬を飲む」で65.8%、次に「体をあたためる」(48.4%)が続く一方で、「我慢する」と答えた人が4割超(43.8%)存在。生理はつらいもの、我慢するものだと考える人が相当数いることが分かった。
女性が、初潮を迎えてから閉経するまでの期間は、平均で35年から40年。現代女性が一生で経験する生理の回数は、約450回に達するとも言われている。
性別に関係なく、誰もが生理についてオープンに話し、正しい知識を得て生理と付き合っていける。そうした環境整備や文化の醸成が、女性はもちろん、その子供やパートナー・夫、関わる人たちみんなにとって生きやすく、優しい社会の実現につながっていくことだろう。
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