「大学発起業家」の卵がピッチ AR手術支援、顕微授精自動化に最優秀賞

「不妊治療で用いる生殖補助医療自動化システムの開発」を発表した、東京医科歯科大学の池内真志氏(写真=田中 振一 / GTIE )

スタンダード採択:AR活用し手術を支援

スタンダードコースでは、東京大学の小池司氏による「術前術中の情報を集約した複合現実(AR)手術支援ソフトウェアの開発」が選ばれた。
 
このプロジェクトは、AR(現実の空間に仮想空間を投影する)を使用した手術支援システム機能を有するタブレットアプリケーションの開発を目指す。アプリによって、これまで限られた大病院でしか購入できなかった手術ナビゲーションシステムがどの病院でも使えるようになることを目指している。


「術前術中の情報を集約した複合現実(AR)手術支援ソフトウェアの開発」を発表した東京大学の小池司氏(写真=田中 振一 / GTIE (edited))

閉会挨拶では、慶應義塾大学の常任理事である山岸広太郎氏が登壇。次のようにコメントし、イベントを締めくくった。

「ディープテック分野は開発期間が長く、資金も非常にかかるため、多くの人たちの力を借りる必要があり、投資家や従業員に興味を持ってもらわなければはじまりません。

学会発表のように理解してもらえる世界とは異なり、ピッチの場では、わかりやすく課題を伝え、いかに一緒に協力したいと思ってもらえるかが大事です。そのための訓練を、今回のような場を通じて身に付け、より多くの協力を得て、社会課題を解決してもらいたい」

文=小谷紘友 編集=露原直人

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