仕事でのチラシや資料、メニュー作成など作りたい画像はさまざま。クリエイティブを必要としている人は増えている
参加者からは「チラシをつくる機会が多く、興味を持ってもらえるものが私でもつくれる」「写真など素材を集めることも大変だが、無料で使える素材も多く短時間でつくることができる。個人のInstagramでも使ってみたい」「お店のメニューが月に1度変わるが、楽に修正、つくれるのもうれしい」と参加者たちはいう。また「大熊町が現在、どこまで復興が進んでいるかを多くの人に感じてほしい。大熊を知ってもらうためにチラシなどをつくっていければと考えています」という声もあった。
Adobe Expressはデバイスを問わず利用できる。持参した自分のスマホやPCなどで作業。無料でも十分使えるので、今後も利用していきたいという
また、パソコンを持参し作業している参加者もいたが、先にも触れたがAdobe Expressはスマホアプリも用意されている。そのため今、持っているデバイスで画像がつくれるし、場所を問わずいつでも気軽につくれる点も良いと参加者たちは話をしていた。
大熊町で働く13人が参加。最後に作成したチラシを出力し仕上がりをチェックした
大熊町の復興はまだ始まったばかりだ。現在も立ち入りが禁止されている地域もあり、すべての住民が戻ってきたわけではなく、空き家も散見される。昼間は大熊町インキュベーションセンターに入居した企業や誘致された企業に勤める人がいるが、暮らす者はまだまだ少なく夜は人の気配がなくなるという。
チラシやSNSの告知は大熊町の現状を多くの人に知らせるものでもあり、東日本大震災によってついた同町のネガティブなイメージを払拭するためのものだ。クリエイティブの力はその助けとなる。
プロが使うAdobe IllustratorやPhotoshopを提供するアドビは、誰でもその力の恩恵に与れる「クリエイティブの民主化」を強くうたっている。無料でも利用できるAdobe Expressは、一般企業や都会の飲食店だけでなく、大熊町の復興を支えるツールにもなるだろう。