「3DコンテンツはVR空間で作る」急増する3D需要に応えるアドビ

Substance 3D ModelerはVRヘッドセット「Quest Pro」にも対応している

先に開催されたAdobe MAX 2022。3年ぶりにリアルでも発表された同イベントでは「速さ、使いやすさ&スーパーパワー」「協業的なクリエイティビティ」「3Dと没入型体験の制作」という大きく3つのテーマが掲げられ、それぞれAI、共同作業、3Dモデリングに関する各製品の特徴的な新機能が紹介された。

VR空間なら直感的かつスムーズに作れる


現在、Metaから高性能VRヘッドセット「Quest Pro」がいよいよ発売されるなど「3D」はさらに進化し、私たちにとってより身近な存在になってきている。そこで需要が高まっているのが大量の3Dコンテンツだ。メタバース用のものをはじめ、ユーザー増加に合わせてコンテンツへのニーズが高まっている。

アドビには3Dデザインソリューション「Substance 3D」が用意されている。2021年6月に発表されたこのコレクションは、3Dコンテンツ制作に必要、便利なツール群だ。3Dアセットを確認するための専用バーチャルスタジオ「Substance 3D Stager」やアセットにテクスチャを追加できる「Substance 3D Painter」などで構成されるが、先の2022年のAdobe MAXでは、直感的に3Dモデリングを行える「Substance 3D Modeler」も登場した。


Substance 3D Modelerであれば、従来の2〜10倍のスピードで作品を作り上げることができるという

このSubstance 3D Modelerは粘土を使った造形のように自由に造形できるツールだ。従来のようにデスクトップでペンタブを使い作業できるだけでなく、VR空間で造形することもできる。3Dコンテンツを3D空間上で制作できることで、スケール感を把握しやすく感覚的に制作可能になり、また作業もスムーズだという。


3D空間で3Dコンテンツを作成することは自然なことなのかもしれない

さらに今回、Adobe Creative Cloudとの統合がさらに進み、Substance 3DマテリアルがそのままPhotoshopとIllustratorで活用できるようになっている。
次ページ > プロダクトデザインも3Dで行われる時代に

文=安井克至

ForbesBrandVoice

人気記事