経済・社会

2023.03.01 14:00

正しい「自己との対話」がより良い交渉を可能にする

より高い認識レベルで交渉を行う方法

重要な話し合いで成功するための秘訣は、的確に間を取るよう気をつけることだ。こうすることで、特に交渉の場では、その時点で提示(あるいは提案)されていることを検討し、自分の最終的な目標を思い起こしながら、明確な意図に基づく対応ができるよう判断することができるはずだ。

これは実際に効果のある作戦だ。ただし、難しい交渉で、特に感情が高ぶっている時には、会話のテンポをスローダウンさせることが難しい場合もあるだろう。

こうした状況を打破するためにクルーマンが勧めるのは、自身の内的な「成功の基準」にフォーカスし続ける方法だ。「自分自身とプレイするゲームでなければなりません。競う相手は自分自身なのです。これが最も重要なポイントです」

クルーマンによれば、これは、自分に対して現実的な期待を設定し、自分が誰なのか、自分の使命は何か、達成しようとしている最も重要な目標とは何かということを明確にすることを意味する。

「自分の人生で求めるものを明確化するよう努め、意味を作り出し、仕事を通じてインパクトを示しましょう。成功とはほとんどの場合、これらの事柄を実行することから生まれます」とクルーマンは述べる。

この心構えは、他者に対する期待にも当てはまる。要するに、「他者には期待しない」ことが成功の秘訣なのだ。

他者の行動を完全にコントロールすることはできない以上、「他者に期待しない」すべを身につけることが、自分自身の心の平和、そして人への信頼を取り戻すために有益だと、クルーマンは述べる。

「たとえこの世で何も持ち合わせていないとしても、自分がコントロールできることは3つあります。自分の思考、言葉、行動です」

自分が求めるものを明確にし、(自分自身に対しても他者に対しても)語りかける言葉を選ぶことで、失望を回避できる可能性が高まる。さらに、交渉の席で自信が深まり、求めていた成果をより多く手にできるはずだ。

forbes.com 原文)

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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