とはいえ、この新しい技術には、もっと議論を深めるべき明らかな利点がある。それは創造を手助けするという効果だ。
フィクション、ノンフィクション、ビジネスコミュニケーション、プレゼンテーションそして最も議論の的となる大学のエッセイなど、書くことは創造的なプロセスだ。その際に欠かせないのが、時間をかけた試行錯誤だ。つまり、まず調査や下書きをした上で文章を書き、そして大切な作業としてのリライトを行う作業だ。これらのステップには、他のライターやテクノロジーにライティングプロセスをアウトソーシングすることは含まれていない。
残念ながら、多くのライターは、まず白紙のページを開き、最初の文章を書き始めなければならない。これは、教習を受けないまま燃料のないマニュアル車で運転をするようなものだ。さらに、文章を考えることで、頭の中は単語の選択、文法、句読点が溢れ返り、アイデアが浮かばなくなってしまう。結局、最初の一文が不明瞭になり、その後に続く他の文も不明瞭になっていく。このようなやり方ではなく、まずリサーチ結果を組み立てたラフな第一稿から始めれば、文章の姿が現れることだろう。こうした重要な最初の2ステップにChatGPTが登場し、手助けをしてくれる。