半年以上前に、米の大手クルマ専門サイト「ハガティ」がモデルSプラッドと、2モーターで1,111psのルシード・エアを比較テストしたときは、プラッドが楽勝だった。しかし、今回のサファイアは、約100psのパワーアップに加え、リアに配置された3つ目のモーターが大きな違いとなっている。リアのトラクション、つまり瞬時にリアのパワーを路面に伝達することで、サファイアの圧勝となった。
![スタート位置に並ぶ3台](https://images.forbesjapan.com/media/article/53243/images/editor/12385e54ede52d14285b7fc18ad20ff9.jpg?w=750)
ただし、ブガッティが勝てなかったのは、ドラッグストリップが短かったからにほかならない。もう少し長いコースがあれば、シロンはルシードを追い詰め、その1,479馬力のW16エンジンで勝利していたことだろう。
さらにこの比較レースで、カミーサ氏はおまけとしてルシードと2輪のドゥカティを対戦させた。元アメリカ・チャンピオンのジョシュ・ヘリンが乗る世界最速のモーターサイクル、210psのドゥカティ・パニガーレV4 SP2との対戦。ルシードはこれにも勝った。ほぼ完璧な走りを見せたヘリンだが、それでも9.3秒のゼロヨンを記録するにとどまった。
![2輪を含めた4台が並ぶ](https://images.forbesjapan.com/media/article/53243/images/editor/28ba4647d8c5b7508b5238a8f37f7e55.jpg?w=750)
![レース結果](https://images.forbesjapan.com/media/article/53243/images/editor/674537f6fe8fa96d46063f723bf734db.jpg?w=750)
ルシードは、EVセダン「エア・サファイア」の生産における目標が「テスラを一蹴すること」だったと明言はしないかもしれないが、多くの識者は、まさにそれが起きたと解説する。ルシードの真意はともかく、エア・サファイアは世界一速い市販車として認定されただけでなく、人々の注目を集める重要なカテゴリーでテスラ・モデルSを上回った。王者を退けたこの新記録に、イーロン・マスクがどう反応するか、興味深いところだ。
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