ついにテスラを負かしLUCID(ルシード)が世界一速いEVに認定!

エレガントで爆速 ルシード・エア・サファイアがテスラに勝つ。

2021年に発売されて以来、基本的にドラッグストリップでの加速バトルの王者になっているテスラ・モデルSの最上級グレード「プラッド」。ランボルギーニ・アヴェンタドールや日産GT-Rといったガソリンエンジンのスーパーカーを凌駕し、モデルSプラッドの0-100km/hの加速は「2.1秒」と、地球上で最も加速の速い市販車として公式に認められている。

「いる」と言うべきか、「いた」と言うべきか。そう、モデルS プラッドが失脚したのだ。イーロン・マスクの悪夢がついに現実となった。ドラッグストリップの新たな王者は、3電気モーターで1200ps超を誇る「ルシード・エア・サファイア」だ。

ルシードは、2007年に設立されたカリフォルニア州にあるスタートアップのEVメーカーだ。最初の2台のEVは、ルシード・エアとドリームで、この後、もうひとつ電気モーターを追加して、より高速なサファイアが来春発売される予定だ。

しかも、ルシード・エア・サファイアは、テスラより上品なインテリアを備え、より高速で充電ができ、航続距離もより長い。これこそは、マスクの座を奪う最も果敢な挑戦だ。さらに静粛性が優れ、快適なシート、より大きくて便利な電動開閉式のフランク(フロントのトランクのこと)を備えた5人乗り。

さて、先々週、Youtubeの人気チャンネル「ハガティ」のプレゼンター、ジェイソン・カミーサが、サーキットでルシード・エア・サファイアのライバルとして、モデルSプラッド、そして非EVの代表として8.0リットルW16気筒+4ターボエンジンの化け物ブガッティ・シロン・ピュール・スポーツ、そして2輪の代表としてドゥカティ・パニガーレV4 SP2を並べ、それらを自由に加速させた。

その結果は、目玉が落っこちてしまいそうなものだった。



最初のバトルでは、サファイアは3モーターを搭載した1,020psのプラッドと1,479psのシロンが対戦した。予想通り、ルシードが圧勝した。サファイアはプレイドより270kg以上重いかもしれないが(シロンより450kg重い)、3つ目のモーター、追加された馬力、そして見事に設計された全輪駆動制御のパワーデリバリーのおかげで、ルシードは文字通りテスラやブガッティに後塵を見舞ったのだ。

正直なところ、エア・サファイアとモデルSプラッドの0-100km/hの加速は、全く同様の2.1秒だった。しかし、いわゆる「ゼロヨン」、つまりゼロから400メートルまでの加速テストでは、モデルSプラッドの9.3秒に対して、ルシードはなんと9.1秒! 

計測時の写真

サファイアは0-100km/hまでテスラと同じタイムで疾走し、その後テスラを力強く引き離し、ゼロヨンで9.1秒という市販車世界新記録を樹立! ちなみに、シロンも9.3秒。
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文=ピーター ライオン

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