キャリア・教育

2023.01.03 08:45

従業員エンゲージメント調査で、最も重要な質問は何か

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従業員エンゲージメント調査は広く行われているにもかかわらず、その大半は、従業員エンゲージメントを高めることも、維持することもできていない。事実、筆者が創業したリーダーシップIQの最新報告によれば、従業員調査によって良い成果を得ている企業(つまり、当初はスコアが低かったが、劇的に改善した企業。あるいは、当初からスコアが高く、そのまま維持された企業)は、わずか22%にすぎない。

多くの調査が改善につながらない理由の一つは、ほとんどの企業が、「最も重要な1つの質問」を知らないことだ。どの調査でも、従業員がエンゲージメントを感じる理由、感じない理由を予測するうえで、他のどの質問より優れている質問が1つある。その質問は会社によって異なり、会社独自の文化、歴史、従業員の構成、リーダーシップのスタイルなどが影響する。

例えば、11月に開催された「Forbes Future of Work Summit(Forbes仕事の未来サミット)」では、パタゴニアの人事を統括していたディーン・カーター(Dean Carter)が、同社は従業員に対するエンゲージメント調査を、1つの質問で始めていたと述べた。その質問は、「(パタゴニアで)働いた結果、あなたの人生で得られたものは、あなたの人生から奪われたものより多いでしょうか」というものだった。「あの1つの質問は(中略)これまで尋ねてきたどの質問よりも重要だった」

パタゴニアの場合、従業員エンゲージメントを高めるうえでの最大の課題は、会社が従業員の生活から奪っているものより、従業員の生活に提供したものがどれだけ多いかだった。しかしあなたの組織では、それはおそらく最大の課題ではないだろう。あなたの従業員にとって最も大きな問いは、会社のビジョンを理解しているか、マネージャーが従業員の提案に耳を傾けてくれるか、人事評価が公正で正直か、といったことかもしれない。

従業員にとって最も重要な質問を確実に知るには、調査データを分析するしかない。最も有効な方法の一つが重回帰分析だ。

重回帰分析とは、1つの連続データ(目的変数もしくは従属変数)に対して,2つ以上の変数(説明変数もしくは独立変数)がどのように影響するかを知りたいときに用いる解析方法だ。言い換えれば、あなたの従業員にとって、どの問題が、従業員エンゲージメントを高める最大の要因かを明らかにするツールということだ。

重回帰分析をより深く理解するため、1つの例を紹介しよう。新しいジーンズを買うときを想像してほしい。どのような要素で判断するだろう?
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翻訳=米井香織/ガリレオ

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