判断基準の60%はフィット感(スリム、ルーズなど)、20%は生地の重さ(重いか、軽いか)、10%は色(ダークカラー、ライトカラー、アシッドウォッシュなど)とする。もし時間に追われていて、完璧なジーンズを選ぶ確率を最大限に高めたいのであれば、最善の策は、フィット感を基準に選択することだ。
エンゲージメント調査も同じようなものだ。アクメ(Acme)とコーポ(Corpo)という、2つの架空の会社を例に挙げよう。
アクメでは、従業員が自社を推薦するかどうかの62%は、「改善のための提案を直属上司が奨励し、認めてくれるかどうか」によって決まる。コーポでは、従業員が自社を推薦するかどうかの59%は、「組織戦略の根拠(経済、市場、競争など)を従業員が理解しているかどうか」によって決まる。これらの企業では、従業員のモチベーションが全く異なるため、エンゲージメントを高めるための戦術も異なるはずだ。
「最も重要な質問」を知るべき理由の一つは、「従業員に対する理解」と、「エンゲージメントを高めるために必要な行動」の両方が明確になり、そこに注力できることだ。他のどの質問よりも重要な1つの質問がわかれば、的外れな従業員エンゲージメント対策に、無駄な時間を使うことがなくなる。最も重要な課題に焦点を絞るだけで、エンゲージメントが急上昇するのを見ることができる。
従業員調査での低スコア項目に片っ端から対応したとしても、エンゲージメントが上昇するとは限らない。どの調査でも、スコアが低く、従業員の関心も低い質問がたくさんあるものだ。たとえば、従業員はコーポレートカラーを嫌っているかもしれないが、おそらくエンゲージメントにはほとんど影響がないだろう。より良い調査結果をより早く得たいのであれば、従業員の心を動かす1つの質問を見つけ、その課題に全精力を傾けることだ。
(forbes.com 原文)