熱狂的ランクル・ファンのレベチな3台。豪州親子によるクレイジーなカスタムとは

毎年アメリカで開催される世界最大級のカスタマイズカーのイベント「SEMAショー」。

世界的人気のトヨタ・ランドクルーザーも当然多く登場するのだが、今年現れたのは「ベースは何!?」ってなるほど、がっつりカスタムされた3台だ。

「いやいや、ノーマルこそ美学」っていう頑固者も、これを見たらちょっとハッとして、グッとくるのでは?

45年前の「ランクル40」ピックアップを現代のオフローダーに



「FJ49」。フロントグリル前にウインチを装着。

古い車の中身だけ新しくしたい。そんな夢を、車好きなら一度は思い描くはず。若い双子の兄弟、クリスチャンとアシュトンは、それを夢で終わらせなかった。

ふたりは学校に通いながら、休みの日にはパトリオット・キャンパーズ社で技術を習得。同社は、2人の父が務めるオーストラリアで究極のオフローダーを製造するカスタムビルダーだ。


キャビンの上にはスタックヘルパー、後ろにLEDライトバーを装着。

ふたりは昨年、長年貯めてきた貯金をつぎ込んで、1977年式(45年前!)のFJ45(ヨンマルのピックアップトラック)をカスタムした。そのチョイスだけでも拍手ものだが、そのときに「現代の技術と部品を使ったFJ45を作ろう!」と思いついたという。

早速、鉱山で使われていたという「ランクル79」(70系のピックアップトラック。今でも販売されている国や地域がある)を入手し、父と3人で79のエンジンやトランスミッション、エアコン等をFJ 45に載せ替えた。


エンジンは70シリーズのピックアップトラックの4.5Lディーゼルターボに換装。

さらにデフをヘビーデューティー仕様にアップデートしたり、市販の電子制御式車両管理システムを装備するなど、レトロな外観に現代の車の信頼性や快適性、オフロード性能をたっぷり詰め込んだ。

若いふたりが、自分たちが生まれる前のランクルを現代レベルの屈強なオフローダーとして蘇らせる。ランクル愛は、やはり若い世代にもしかっり育まれているようだ。
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文=籠島康弘

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