現在では、そのまろやかな味わいとクリーミーな口当たりが受け、窒素注入コーヒーは数百万ドル規模のビジネスとなっている。さらに今後についても、2025年に市場規模が5110万ドルに達するとの予測がある(グランド・ビュー・リサーチ調べ)。そんななかでもナイトロ・ビバレッジは、シンプルな原材料と、淹れたての風味を味わえるという強みを武器に、この市場での競争に勝利を収めるのに有利な位置につけていると確信している。
「冷蔵食品の出荷管理は難しいが、最終的には、顧客である消費者にメリットを提供できる。当社から購入すれば、いつでも淹れたてのようなコーヒーを味わうことができるからだ」と、ダミコは勝算ありと信じる理由を説明してくれた。
「コーヒーを購入する消費者のあいだで、自分たちが飲んでいるものへの意識がますます高まっていることに、我々も気づいている。当社の製品はクリーンラベル(シンプルで消費者にわかりやすい原材料表記) で、添加剤や保存料は使用していない」とダミコは語る。
こうした姿勢は、より広いジャンルの飲料の購買層にもアピールするものだ。こうした消費者の動向が、ダミコが率いるナイトロ・ビバレッジが、窒素注入のテクノロジーをコンブチャにも持ち込もうと決断した大きな要因となった。
現在進行中の拡大路線をさらに勢いづけるべく、ナイトロ・ビバレッジはヴァーソ・キャピタルからさらなる資金注入を受けた。過去にもナイトロ・ビバレッジに投資した実績を持つヴァーソは、インポッシブル・フーズやイート・ジャストなど、今をときめく世界のフードテック企業を後押しするベンチャーキャピタルだ。
ダミコによれば、今回の新たな投資は、ナイトロ・ビバレッジの次期シリーズA資金調達にも組み入れられるという。同社は、これまでのシードラウンドで150万ドルを調達し、その評価額は700万ドルに達している(ピッチブック調べ)。
「このまま行けば、今年の売上高は7ケタ(100万ドル台)に達する見込みだ。さらに新たな製品シリーズを加えることで、今後は毎年、売上高を前年比で2倍にしていきたいと考えている」と、ダミコは述べている。
(forbes.com 原文)