アマゾンは今年7月に最大のイベントプライムデーを開催し、会員は世界中で3億点以上の商品を購入した。「両イベントに対する顧客の反応は非常にポジティブで、特にこの不透明な経済情勢の中で、アマゾンが価値と利便性を追求し続けていることを顧客が評価していることは明らかです」と、オルサフスキーは述べた。
第3四半期の収益に貢献したその他の要因
アマゾンは第3四半期に、初日に全世界で2500万人以上の視聴者を引きつけ、Prime Video史上最大のデビューとなった『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』を含む複数の新しいエンターテインメントシリーズを配信した。ほかにも、NFLの『サーズデー・ナイト・フットボール』を配信しており、BMWなど多くの業界と地域にまたがるAWSの顧客からの新たなコミットメントも発表している。
売上高が増加した一方で、アマゾンの利益は打撃を受けた
アマゾンは、北米と国際市場で昨年より利益が減少した。アマゾンの利益は前年比9%減で、第3四半期に増益となった事業セグメントはAmazon Web Services(AWS)だけだった。オルサフスキーは、同社の収益性に影響を及ぼしているコスト構造をパンデミック前の水準に戻す必要があると述べた。
Amazon Primeのイベントも収益に影響を与える要因の1つだ。このイベントでは、商品の値下げが行われるため、利益が減少する。例えば、アマゾンのデバイスは、粗利率がかなり低くなっている。アマゾンの幹部は、自分たちが販売するデバイスではあまり儲からないと述べている。今年のプライムデーのイベントでは、デバイスは記録的な売り上げを記録した。
AWSの第3四半期の売上高は27%増、利益は11%増となった。AWSは引き続き会社全体の利益を牽引しており、予想を下回っているものの、累計の営業利益は33%増となった。
ホリデー商戦は昨年ほど盛り上がらず
アマゾンの第4四半期の売上高は、2021年比で2%から8%の伸びが予想されている。この予想に市場は好意的な反応を示さず、AWSの売上高の伸びも予想を下回ったため、決算発表後に同社の株価は下落した。
(forbes.com 原文)